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大塚倉庫とTSUNAGUTE、物流改善セミナーを開催

2019/11/01

大塚倉庫(株)と(株)TUNAGUTEは10月30日、CROSS DOCK HARUMI(東京・晴海)で大塚倉庫・東京本部のオフィス見学と物流改善セミナーを実施した。オフィス見学では、まず初めに参加者をCROSS DOCK HARUMIの屋上へ案内し、大塚倉庫の大塚太郎会長が自ら、CROSS DOCK HARUMI周辺で建設中のオリンピックの選手村のマンションやセレモニーホール等周辺の様子をガイドした。参加者は来夏のオリンピックに向けて変貌を遂げる東京の街並を眺望した。

その後、2Fの東京本部の“TECH-BASE”と呼ばれるオフィスへ移動。エントランスには、フォークリフトやパレット・棚、保管商品、情報共有モニターを置き、倉庫現場を模したショールームを設置。また、TECH-BASEの中心部には広々としたステージが設けられ、幅5mの大型マルチ画面モニターを設置。モニターには、同社が使用するWMS/TMSの進捗状況が映し出されるほか、全国の各倉庫と防犯カメラを兼ねた映像ネットワークを結び、各地の倉庫の様子や従業員と会話もできる。大塚会長自らが各地のセンターに常駐している社員と自由に喋り合うデモも行われた。

オフィス見学に続き、ステージの大画面モニターを使ったセミナーを開催した。最初に大塚会長が登壇。「大塚倉庫は大塚グループの商材である食品・飲料や医薬品、日用品の3カテゴリーで卸向けBtoB物流を手がけ、特に他社との共同物流が同社の成長の原動力になっています。外部販売比率も6割に達し、経営面では順調との評価をいただきますが、自分的にはかつてない危機感に苛まれています。それが、『イノベーションのジレンマ』です。デジタル化によって、今までの自分の強みが結果的に自分の弱みに変わってしまうこと。もしくは、新しい波が来ていることを分かっているにもかかわらず、自分を変革できないこと。世界有数の企業は10年前と比べて、GAFA等のIT企業が台頭し、中国のIT化、ドイツのインダストリー4.0等、どんどん社会は変わっている中、物流はどうなのか。10年前と本当に変わっておらず、僕らにとってはチャンスでもあり、ピンチでもあるわけです」(大塚会長)と語り、物流業界のデジタル化の遅れに対する危機感を訴えた。
  
続いて、TSUNAGUTEの春木屋悠人社長が登壇。同氏は講演冒頭で、前週に流通研究社主催の「中国視察団」ツアーに参加し上海を訪れた点にふれ、「小さい屋台ですらもはや現金を扱っておらず、QR決済機能の自販機等もあり、QR決済の普及度を実感しました」(春木屋社長)と語った。また、セマットアジアや中国の物流センター等も視察し、視察先で撮影した写真も織り交ぜながら、中国の電子化、ロボット化の一端を紹介した。

講演では、動態管理や荷受書管理のオプションも提供可能な伝票運用効率化サービス「telesa-delivery」と、入出荷予約受付サービス「telesa-reserve」の大塚倉庫への導入事例を紹介。映像ネットワークで大塚倉庫の西日本ロジスティクスセンターの女性担当者と中継映像をつなぎ、デジタル化のメリットや効果を質問したり、2つのサービスは月額基本使用料を共に0円に設定し、他社のサービスとの差別化を図っている点もアピールした。

講演終了後には懇親会も執り行われ、講師および参加者が親交を深める場となった。なお、同セミナーは11月中も同会場で開催を予定している。日程は以下の通り。
・11月7日(木)16:00~19:00
・11月15日(金)16:00~19:00
・11月26日(火)16:00~19:00
※内容・構成は10月のセミナーと同様の予定。
問い合わせ先sales@tsunagute.co.jp

●CROSS DOCK HARUMIの屋上(上)、大塚倉庫・大塚会長(下左)、TSUNAGUTE・春木屋社長(下右)

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