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全日本トラック協会青年部会、平成26年度第1回全国代表者会議・研修会を開催

2014/06/18

(公社)全日本トラック協会青年部会は、6月18日に「平成26年度第1回全国代表者会議・研修会」を開催した。

平成25年4月の全ト協青年部会発足後、これまでに2回にわたり全国代表者会議・研修会を開催し、各都道府県トラック協会の青年組織代表が意見交換やグループディスカッションを行ってきた。

3回目となる今回は、「~今こそ団結ひとつの力へ あるべき姿を目指して~」をテーマに全国の青年組織の57名が参加。第1部の研修会では、参加者を7つの班に分け、(1)「労働力不足の現状と対策について」、(2)「全ト協青年部会・今後の活動に望むこと」のいずれかのテーマを選択し、グループディスカッション(40分)及び意見開陳(各班5分)を行った。

各班の意見開陳の概要は以下のとおり。

【第1班】(テーマ:労働力不足の現状と対策について)
「ドライバーの平均年齢の上昇」、「業界への魅力がない」という現状認識を踏まえ、大学との連携、ハローワークとの提携、意欲向上への対策、女性ドライバーの活用、高齢者の再雇用、ドライバーからの紹介制度の導入などの提言があった。

【第2班】(テーマ:全ト協青年部会・今後の活動に望むこと)
業界のイメージ向上のため、自民党青年局との交流のほか、自動車メーカーや燃料業界等との異業種交流、また子供の体験学習への協力や清掃活動などの地域貢献活動を積極的に行うべきであるとの提言があった。全ト協青年部の活動については、各県青年部の活動内容の共有、同業者とのネットワーク化についての提言があった。

【第3班】(テーマ:労働力不足の現状と対策について)
「募集してもドライバーが集まらない」「給料が安くても早く家に帰りたい、土日祝を休みたい」「大手事業者からの引き抜き」「建設業界へのドライバーの転出」等の現状認識を踏まえ、仕事の無い期間でも給料の半分を保証する、自衛隊退職者の採用、労働環境の改善(社内環境改善、大型免許取得助成等)、女性ドライバーの採用(保育料の助成等)、非正規社員から正規社員への転向、小型車(2トン、3トン車)のオートマチック車への代替、運賃値上げ交渉により従業員の給料アップ原資の確保等が必要との提言があった。

【第4班】(テーマ:全ト協青年部会・今後の活動に望むこと)
「業界が抱える諸課題に関する情報が少なくて行き詰まってしまうことがあるので、情報交換の場として青年部会を活用すべきである」「業界の地位を上げるために政治とのつながりが大事である」等との提言があった。

【第5班】(テーマ:労働力不足の現状と対策について)
「退職者の補充が出来ない」「ハローワークに募集しても、30~40歳代が来ない」等の現状認識を踏まえ、運賃を値上げし、社員に還元するほか、女性ドライバーの雇用、未経験者の積極採用、働きやすい職場環境作りの実施等が必要との提言があった。

【第6班】(テーマ:全ト協青年部会・今後の活動に望むこと)
全国共通のテーマを決め、全ト協で一体的に事業を行うこと、さらに部会員相互のネットワークの構築の必要性のほか、次世代を担う子供たちに業界を知ってもらうため、広報活動の必要性について提言があった。

【第7班】(テーマ:労働力不足の現状と対策について)
人手不足は運送業界だけではなく、収入・労働時間の問題が根本にあるとの現状認識のもと、運賃の適正化、免許制度の改正、自社ドライバーの育成等が必要との提言があった。

意見開陳終了後、オブザーバー2名(森田富士夫氏(物流ジャーナリスト)、松本有司氏(東京都トラック協会副会長、元全国物流青年経営者研修会代表幹事、金方堂運輸(株)社長))より、各発表に対するコメントがあった。

【森田氏のコメントの概要】(テーマ(1):労働力不足の現状と対策について)
人材不足を解決するためには、全ての業界、全ての企業との競争となる。企業は「人手」と考えると良い人材が集まらない。「人財」と考えて採用活動を行うべきである。国土交通省ではドライバーの資格認定制度を検討しているが、表面上はドライバーの評価制度であるが、ドライバーへの手当の支給等の経営の観点からすると各社の生産性が試されることとなる。

採用募集における一例として、ドライバー自ら企画し、採用広告を行っている事業者がある。広告費、定着率をみても経営者が行う場合より効率的な場合もある。採用される側に立って、募集を行う必要がある。

【松本氏のコメントの概要】(テーマ(2):全ト協青年部会・今後の活動に望むこと)
東日本大震災の際の迅速な対応をみれば、それが青年部会の集大成と言える。私が代表幹事だったころは、まだ青年経営者研修会という正式な組織ではなかったことで現在のような活動を夢見ていた。私は、いろいろな異業種交流会の参加しているが、この青年組織については運ぶもの、車両など多種多様で究極的な異業種交流と言える。この組織をぜひ活用してほしい。皆さんのこれまでの活動に感謝している。

第2部の代表者会議では、本研修会の前に開催された平成26年度第1回青年部会正副部会長会議において承認を得た、平成25年度事業報告について報告するとともに、笠原新部会長ほか、26年度正副部会長を紹介した。

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