㈱椿本チエインは9月24日、新規ビジネスの1つである「ヒューマンアシスト」の取り組みとして、国立病院機構大阪医療センターとの医工連携のもと、「医療ベッド搬送アシスト装置」のプロトタイプを共同開発した(特許出願中)と発表した。
医療従事者の作業負担軽減に向けてさらなる改良を図り、2026年10月より大阪医療センターや他の国立病院機構施設で実証実験を開始する。

日本では、医療従事者の長時間労働・人手不足が社会課題となっており、医療従事者の働き方改革が進められている。同社ではこの医療現場の作業環境改善に向けて、大阪商工会議所が運営するMDF(※1)(次世代医療システム産業化フォーラム)に参画。医療現場では、医療ベッド(重量約200kg)の移動に数名での対応を要し、現場スタッフの作業負担となっているという課題を抽出した。
その課題解決に向けて同社はMDF参画を契機に、2023年に国立病院機構大阪医療センターと共同研究契約を締結し、同センターの医療機器開発支援拠点「Bi-AMPS(※2)」と同装置の共同開発に着手。これまで培ってきたエンジニアリング力を生かし、「既存医療ベッドに着脱式で手軽に使用できる搬送アシスト装置」をコンセプトとするプロトタイプが完成した。2026年7月からの機能や性能の共同検証・改良を経て、10月より同センターで実証実験を開始するもの。
同装置の商品化により、医療従事者の心身的負担の軽減、搬送業務の効率化を図るほか、看護人材不足の緩和等、医療現場が抱える社会課題の解決につなげていく。
●特長
①アシスト機能により1人でも楽々搬送
・医療ベッドに本装置を取り付けて操作するだけでベッドを「押す力」を大幅に軽減。従来看護師2人を要していたベッド搬送を1人でも安全・簡単に搬送でき、業務効率化・人手不足解消に寄与する。
・押す、引く、曲がる、止まるに加えて、真横へのスライド移動も可能。
②安心・安全な搬送
・病室内など狭小スペースでも取り回しが容易。女性、高齢スタッフでも1人で操作でき、安心・安全な搬送を実現する。
③高い汎用性
・全国の病院で使用中の多くのベッドに同装置の取り付けが可能(同社調べ)。
・着脱式とすることで複数台のベッドに共用できるため、設備投資負担の軽減にもつながる。


●今後の予定
「Bi-AMPS」との医工連携によりプロトタイプの検証・改善を行い、2027年度中の販売開始を目指す。
2026年 7月~ 大阪医療センターでのプロトタイプの検証・改善
2026年10月~ 医療現場での実証実験開始
2026年11月~ 国立病院総合医学会 付設展示会への出展(大阪医療センター)
2027年度 販売開始(予定)
●医療ベッド搬送アシスト装置製品ページ
https://nb.tsubakimoto.jp/human_assist/bedhansoassist
※1:次世代医療システム産業化フォーラム:https://www.osaka.cci.or.jp/mdf/
大阪商工会議所が2003年から主催している医工連携による医療機器開発支援プラットフォーム事業。全国の企業を対象に、医療現場等とのマッチング、個別相談、製品評価、販路開拓等、開発段階に応じたサポートを実施し、医療現場等における課題を解決する製品・サービスの開発や、事業化を推進している。
※2:Bi-AMPS(バイ-アンプス):https://osaka.hosp.go.jp/department/bi-amps/
国立病院機構大阪医療センターに設置された、高度先進的医療製品・システム(Advanced Medical Products and Systems)開発を支援するための研究開発拠点。医師に加えて各種コメディカル部門を含む、医療を担う多種多様な全医療職(All Medical Professionals)が参加し、新たな医療機器、医療システム開発を支援し、それら研究開発を増幅させる者(AMPlifiers)になることを目指して活動を行っている。
※Bi-AMPSは国立病院機構の登録商標(商標登録 第6460310)

