(一社)日本物流団体連合会は4月19日、東京都千代田区の学士会館で第22回「物流連懇談会」を開催した。

懇談風景

同懇談会は、物流業界の幅広い会員の参加を得て、会員への情報提供、会員相互の情報交換・交流のために行われている。今回は、ヤマトホールディングス㈱ 代表取締役社長 社長執行役員の長尾裕氏から「サステナブルな物流の実現に向けて」と題する講演が行われ、会員企業の代表者や幹部など77名の参加があった。冒頭、池田物流連会長の挨拶ののち、講演会が始まった。

池田会長の挨拶
講演する長尾社長

講演では、長尾社長の自己紹介の後、社会の変化、消費行動の変化に対応しながら創業以来、様々なイノベーションを創出してきたことが始めに紹介された。現在では、社会的インフラとして認知された宅急便であるが、消費行動の変化、暮らしやビジネスの変化に対応した物流が求められている昨今、その期待に沿うべく経営構造改革を実行することで、サステナブルな物流や社会を目指す意義を語られた。

講演する長尾社長

サステナブル経営とは、社訓・経営理念を体現した経営を実行し、ステークホルダーの満足の実現のため、SDGs/ESGを組み込んだ事業活動によって、企業価値向上を図り、社会に貢献することにあると説明した。ヤマトグループ サステナブル中期計画2023【環境・社会】に基づく、具体的取り組みとしての環境ビジョン、社会ビジョンが紹介された。

「つなぐ、未来を届ける、グリーン物流」をスローガンとした環境ビジョンは、ヤマトグループ環境方針及び、気候変動の緩和、空気をきれいに、等4つのマテリアリティを掲げた環境中期計画2023に従い、低炭素車・EV の導入、各種モーダルシフトを活用したGHG排出量削減の取り組み等が紹介された。2030年には対2020年度比48%削減、2050年GHG自社排出実質ゼロとする目標も示された。

講演会風景