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日本郵船、世界初のLNG燃料の自動車専用船を2隻建造へ

2014/03/07

日本郵船(株)とWallenius Lines社(本社:スウェーデン・ストックホルム)が共同株主であるUnited European Car Carriers社 (UECC、本社:ノルウェー・オスロ)は、川崎重工業(株)(本社:兵庫県神戸市)と2隻の自動車専用船の造船契約を締結したと発表した。竣工はいずれも2016年後半の予定。本船は液化天然ガス(以下LNG)と重油を燃料として使用可能な二元燃料エンジンを採用、LNG燃料で航行が可能な世界で初めての自動車専用船となる。

投入先として予定している北海・バルト海域では主にLNG燃料での航行を想定している。これにより二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOX)の排出が重油に比較して大幅に減少するとともに、粒子状物質(PM)と硫黄酸化物(SOX)の排出量をほぼゼロとすることができるため、同海域で2015年1月から導入が決定している厳しい硫黄分排出規制を十分にクリアすることが可能だ。

また、本船はトラックや建設機械等の大型車両も積載可能な構造強度を持つほか、最高水準の耐氷仕様(“1A Super”アイスクラス)を採用する世界最大級の自動車専用船であり、厳しい氷海域となる冬季のバルト海も含め年間を通じて安定的な輸送が可能となるという。

UECC社は、優れた環境性能と耐氷仕様を持つ本船の投入により、今後も成長が期待される北海・バルト海航路で一層のサービス向上を実現するとともに、さらなる環境負荷の低減に努めていくとしている。
 
<LNG燃料の自動車専用船の概要>
全長:約181m
全幅:30m
積み台数:約3,800台
建造造船所:南通中遠川崎船舶工程有限公司(中国江蘇省南通市)

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