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三機工業、「毛髪混入防止コンベヤ装置(仮称)」を開発

2013/10/07

三機工業(株)は、昨今の食品製造過程における異物混入事故に注目し、同社コア事業である空調と搬送の技術を融合させた毛髪混入防止コンベヤ装置(仮称)を開発したと発表した。

食品製造加工業の現場では、お弁当の盛り付け作業の製造ラインにおいて、作業者の毛髪やまつげ等の混入事故が発生する場合がある。食品製造ラインを有する企業では、4S活動の中で清潔・清掃といった基本的な活動に努めているが、混入事故については、なくなっていないのが現状だ。そこで同社は、コンベヤラインの上部に設けた小型ダクト装置から吹き出す清浄空気によって、毛髪等の進入を防止するコンベヤ装置を開発した(特許出願中)。本製品は食品加工工場をはじめ、医薬関係や化粧品関係といったさまざまな製造ラインでも使用を想定している。

<本製品の特徴>
1. 清浄空気吹き出し小型ダクト装置を搭載
同社技術研究所でのコンピュータによる気流シミュレーションと実験装置による風量・風速試験をもとに、小型軸流ファンを搭載した小型ダクト装置を開発した。

2. 作業者への負担軽減と混入防止性能を両立
ダクト装置から吹き出る風が強いほど混入防止の効果はあがるが、直接体に当たる風が作業者に負担を与えてしまうという問題があった。そこで、さまざまな風量と風速を組み合わせ、毛髪等が混入しない条件を模索して実験を繰り返し、必要最低限の仕様とした。またダクトの設置位置も作業者の目線に入らない高さを追求している。

3. 作業ラインに合わせた拡張性
上部ダクトを1mのユニット構造にし、それを連結することで必要作業エリアをカバーできる。

4. 高いメンテナンス性
小型ダクト装置に搭載されるプレフィルター(消耗部品)は、ワンタッチ取り外し式の点検扉から、工具レスで簡単に交換できるようになっている。

10月9日~11日に東京ビッグサイトで開催される「食品開発展2013」への出展を予定しており、顧客のさまざまなニーズを収集して、早期の商品化・販売(2014年4月発売予定)を目指している。 

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