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大日本印刷、衝撃に強い物流資材管理用UHF帯ICタグを開発

2013/09/24

大日本印刷(株)は、パレットやコンテナなどの物流資材の管理向けに、衝撃吸収材を使用することで耐衝撃性を高めたUHF帯ICタグを開発し、販売を開始したと発表した。

UHF帯の周波数に対応したICタグは、通信距離が長く一括読み取りが可能なため、パレットやコンテナなどの物流資材の管理に広く利用されている。同社は昨年9月、強い粘着性を持ち高圧洗浄にも耐えられる耐水加工を施したラベルタイプのICタグと、ABS樹脂で封止することで輸送中の衝撃を緩和する物流資材管理用ICタグを開発した。今回は、輸送中に外部から強い衝撃が加わった場合にも故障しない高い耐衝撃性を持つICタグを求める声に応えて、ICタグラベルをシート状の衝撃吸収材で貼り合せることにより、輸送中の衝撃を緩和するICタグを開発した。本製品は、国内UHF帯の新周波数(920MHz)および現行周波数(950MHz)に対応し、通信距離は約5m。

本製品は、同社とタキロン(株)が共同で開発したもので、特殊なゲル状のタキロン製衝撃吸収材でラベル型のICタグ全体を覆い、表面をプラスチックフィルムで封止することで、外部からの強い衝撃に対する耐衝撃性を高めた。

直径25mm重さ約67gの鋼球を1.5mの高さから本製品に落下させる当社独自の耐久性試験において、100回繰り返し衝撃を加えてもICタグの性能に変化はなかった。通常のラベル状ICタグが1回の落下で故障するのと比較して、本製品は優れた耐衝撃性能を保持している。

また、ゲル状の衝撃吸収材は粘着性があるため、剥離フィルムを剥がして、管理したい物流資材などに直接貼付することができる。

今後同社は、機器レンタル会社や物流資材メーカーを中心に今回開発した物流資材管理用ICタグを販売し、今後3年間で約1億円の売上を目指すとしている。

なお同社は、9月25日~9月27日に東京ビッグサイトで開催される「第15回自動認識総合展」の同社ブースで本製品を展示する。

<製品仕様>
周波数帯:UHF帯
通信規格:EPCglobal Class 1 Generation 2 に準拠
サイズ:65×25mm、厚さ約2.2mm(形状はカスタマイズすることも可能)
価格:ロット10万枚の場合、1枚あたり約150円(税抜き)

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