2016/10/13

(株)矢野経済研究所では、国内のAGV（無人搬送車）市場の調査を実施し、10月13日に調査結果サマリーを公表した。概要は以下の通り。

国内AGV市場規模（メーカ出荷金額ベース）は、景気回復とともに拡大傾向にあり、2015年度は94億2,700万円で前年度比22.3％増、2016年度も102億5,700万円と同8.8％増の見込みで、2016年度も拡大傾向にあるが、円高傾向も見られるなど不安材料もある。

今後のAGV需要拡大のカギを握るのは、これまでAGV未導入の新規ユーザ開拓。主流を占めるFA向けから物流･倉庫向け、小売業向けの用途に新たな期待が集まる一方で、これまでAGVの使用経験が無い新規ユーザには、どのようにAGVを応用させるか判断はできにくく、この点が技術者もいてAGVの応用を自社で検討できる製造業ユーザとは大きく異なる

FA向け需要が徐々に伸び悩む中、AGVメーカの新規需要開拓が少しずつ顕在化することで、新規需要が徐々に立ち上がり、2019年度の国内AGV市場規模は112億9,000万円になると予測する。新規需要開拓には、AGVメーカからのユーザへの積極的な働きかけと採用現場に即したメリットのある提案が求められ、製造現場以外をターゲットとするAGVメーカの新規展開がカギを握る。