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富士通、「サプライチェーンリスク管理サービス SCRKeeper」を4月より提供

2013/03/22

富士通(株)(本社:東京都港区)と(株)富士通総研(本社:東京都港区)は、取引先のサプライチェーンの事業継続能力を評価・管理する「サプライチェーンリスク管理サービス SCRKeeper(エスシーアールキーパー)」を、4月よりクラウドサービスにて提供すると発表した。

本サービスは、災害など不測の事態発生時における取引先の事業継続能力を評価・分析することができるほか、公的機関から提供される最新のハザードマップを随時取り込み、災害ごとの取引先所在地の被害予測・評価を行うことも可能。これによりお客様は、取引先のサプライチェーンの事業継続能力や、地域的な被害想定から災害発生時に自社に与える影響範囲の特定、復旧時間などを平時から予測することができる。

さらに、災害発生時においては、取引先から被災状況報告を集約する機能を有しており、お客様による迅速な代替調達先の選定、生産管理の調整、取引先への対応を支援する。

なお、本サービスは、富士通が、(株)富士通システムズ・ウエスト(本社:大阪市中央区)とともに開発した。

2011年の東日本大震災やタイ洪水といった大規模な災害では、国内製造業を中心に生産停止や出荷停止などの多大な影響が発生した。これらの原因の多くは、自社の直接被害ではなく、部材を供給する取引先の被災によるものであり、あらためてサプライチェーンの脆弱性が浮き彫りになった。これを受け、多くの企業ではサプライチェーン可視化とリスク評価の取り組みを強化しているが、各社による独自の調査や評価は作業負荷が高く、一方評価される取引先企業においても各社からの調査依頼に個々に回答しなければならないため、非効率なものとなっている。

富士通と富士通総研は、これまで、サプライチェーンの事業継続能力の評価を、2007年から富士通自身での実施だけでなく、30社以上のお客様に対してコンサルティングサービスとして提供し、共通的なリスク評価の基準と分析手法、ならびにサプライチェーンの影響範囲の可視化の仕組み作りに取り組んできた。

今回のサービスは、トヨタ自動車のシステムをベースに富士通のクラウドサービスとして開発し、提供する。

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