ラピュタロボティクス㈱は9月2日、加藤産業㈱の新物流センターにて自在型自動倉庫「ラピュタASRS」が採用されたと発表した。

ラピュタASRS導入イメージ

食品流通を取り巻く環境が変化するなか、物流センターには多様な商品を効率的に保管・出荷する機能に加えて、物量や運用要件の変化に柔軟に対応できる物流基盤が求められている。

加藤産業の新物流センター構想においても、限られた倉庫スペースを最大限活用するほか、将来的な取扱物量の増加を見据えた保管・出荷能力の確保が課題となっていた。また、汎用型の物流センターとして、取扱物量の増加や出荷傾向の変動等に応じてレイアウトやオペレーションを柔軟に変更・拡張できるマテハン設備が求められていた。

それらの課題に対応するため、保管効率の向上と省人化を図りながら、事業環境の変化に応じて柔軟に拡張できるラピュタASRSが採用されたとしている。

●採用のポイント
①限られた倉庫スペースを有効活用し、約25%の省スペース化を見込む
ラピュタASRSの導入により、従来想定していた高さのある重量ラックを活用した保管方式と比較して、必要面積を約25%削減し、約150坪の省スペース化を見込んでいる。高密度な保管を実現することで、創出されたスペースを他の物流オペレーションに活用できるほか、限られた倉庫面積の中で取扱物量の拡大にも対応できる物流センターを目指す。

②自動化により必要人員を約70%低減する見込み
商品の保管からピッキング工程の一部を自動化することで、従来想定していた運用と比較して、必要人員を約70%低減できる見込み。物流業界における人手不足への対応に加えて、作業者の歩行や商品の搬送に伴う負担を軽減し、より効率的な物流オペレーションの構築を目指す。

③取扱物量や運用の変化に応じて柔軟に拡張
新物流センターでは、将来的な取扱物量の増加を見据えている。ラピュタASRSは、アンカーレス構造を採用し、ロボットや棚を追加することで、事業の成長や物量の変化に応じた段階的な拡張が可能。また、得意先の拡大や取り扱う商品の変更等によって物流要件が変化した場合にも、レイアウトやオペレーションを柔軟に変更できるため、長期的な物流センター運営を支える基盤として活用可能としている。

●自在型自動倉庫「ラピュタASRS」
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/solutions-asrs/

●加藤産業㈱ ロジスティクス本部 執行役員 矢澤雄一様氏のコメント
食品卸売業の物流センターでは、長年にわたる改善活動の積み重ねにより、ピッキング作業を中心としてすでに高い生産性を実現しています。そのため、自動化による人員削減効果だけでは設備投資効果を見出しにくく、自動化が進みにくい側面があります。当社においても、自動化の導入にあたっては単純な省人化だけでなく、保管効率の向上や物流の安定性、将来的な物量増加への対応力を重視して検討を進めてきました。また、食品物流では賞味期限管理に加え、ケース・ボール・バラといった多様な荷姿への対応が必要であり、毎日の安定供給を支えるインフラとして、地震や停電などの非常時にも継続運用できる仕組みが求められます。そのような要件を踏まえ、様々なGTPシステムや自動倉庫を比較検討した結果、新物流センターでは比較的在庫量が多いことから、多くの商品を効率的に保管できることに加え、コンテナ容量が大きく確保できる設備を導入することで、補充回数を削減できる点を評価し、ラピュタASRSの採用を決定しました。今回の導入は、単なる省人化を目的としたものではなく、将来にわたって安定した物流サービスを提供するための物流基盤強化の取り組みです。今後も変化する物流環境やお客様のニーズに対応しながら、持続可能で競争力のある物流センターの構築を進めてまいります。また、本取り組みを契機として、食品卸売業界における物流自動化の検討がさらに進み、業界全体のスマート物流化や持続可能な物流基盤の構築につながることを期待しています。