NIPPON EXPRESSホールディングス㈱(NXHD)のグループ会社である日本通運㈱は5月14日、物流Webアプリ「DCX(デジタル・コマース・トランスフォーメーション)」のデータ分析オプションサービス「Business Insight」において、AIを活用した出荷予測機能を強化し、サービスの利便性を向上させたと発表した。

AI出荷予測機能の高度化

近年、サプライチェーンの複雑化が進む中、販売機会の損失を防ぎながら適正在庫を維持するため、精度の高い出荷予測の重要性が一層高まっている。

そのような課題に対応するため、日本通運は、倉庫内で蓄積されたオペレーションデータを基に、入出荷履歴や在庫明細をリアルタイムに確認できる物流Webアプリ「DCX」を提供している。また、2025年4月には、「DCX」内の物流データを可視化・分析し、顧客の意思決定を支援する「Business Insight」において、AIを活用した出荷予測のサービスを開始した。

今回、変化の激しい市場環境の中で、より迅速な在庫戦略の立案を可能にするため、AI出荷予測機能を刷新し、算出スピードと処理能力を大幅に向上させた。

●機能強化による主な効果
①予測算出時間を大幅に短縮
これまで1アイテムあたり1~2時間程度を要していた計算プロセスを見直し、算出時間を約5分へと短縮した。予測は、日別・週別・月別で最大半年先まで算出可能なため、様々な視点から、より手軽に予測結果を取得できるようになった。

②複数アイテムの一括予測に対応
従来、個別に実施していた予測処理を、複数アイテムでも同時に実行できるよう機能を拡張した。多品目を取り扱う顧客でも、主要な製品群の予測を一括かつ短時間に実施できるため、業務負荷の軽減につなげられる。

③10段階の予測値選択と実績比較
AIによる予測では、統計的な確率に基づき10段階の予測結果を算出可能。顧客は、欠品リスクを最小化したい、過剰在庫を徹底して抑えたいといった商品ごとの戦略や許容度に応じて、最適な予測値を柔軟に選択できるようになった。また、実際の出荷実績との照合も可能なため、10段階の予測値の中から実態に最も近い値を把握しやすくなり、PDCAサイクルを回しながら継続的に予測精度を向上させることができる。

④「Business Insight」による多角的なデータ分析
AI出荷予測は、「Business Insight」の各種分析メニューと組み合わせることで、より具体的なマーケティング施策や販売戦略に活用できる(*)。
・エリア別出荷分析:地域や納品先ごとの需要の偏りを把握し、細かい販売施策の策定を支援
・滞留在庫分析:長期保管商品を早期に把握し、セールや価格変更が必要な対象品を特定
・同時注文の明細分析:店舗レイアウトの見直しやECのクロスセル、得意先向け提案に活用

●DCXに関する日本通運Webサイト
https://www.nipponexpress.com/dcx/jp/top/index.html

*データ量や条件により変動する場合がある。また、AI出荷予測機能は、DCXを通した一定以上の出荷実績データが必要になる。