樹脂や物流機器の製造販売、モビリティ事業を展開するヤマトモビリティ&Mfg.㈱は3月30日、EV用充電器の設計・製造から販売、アフターサービスまでを一貫して手がける㈱ジゴワッツと共に、電気自動車(EV)用可搬式普通充電器の共同開発および実証実験を開始すると発表した。
●EV可搬式充電器誕生の背景:車を動かす手間を省き、現場の効率を最大化する
従来の固定式普通充電器では、地面への基礎工事やアンカ固定等、大がかりな設置工事が必要だったほか、充電のために車両を特定のスペースへ移動させる必要があり、特にスペースが限られ、分刻みで稼働する現場では、この「車両の入れ替え作業」が業務効率を低下させる大きな要因となっていた。両社の共同開発製品は、200Vコンセント電源があれば大がかりな設置工事不要で導入が可能(※)。車両を動かすのではなく、充電器が車両の元へ向かう。その逆転の発想により、今の業務フローを止めることなく、効率的なエネルギー補給を可能にする。
※200V電源がない場合、別途簡易な電気工事が必要としている。
ヤマトモビリティ&Mfg.は、同プロジェクトについて、現場の課題を熟知したヤマトモビリティの「現場力」と、ジゴワッツの「垂直統合型テクノロジー」が高度に融合した、実戦的な価値創造プロジェクトと位置付けている。
●ヤマトモビリティ:現場の知見を形にする3事業ユニットのシナジー
物流事業ユニット:【圧倒的な取り回しの追求】固定式や従来の可搬式充電器では困難だった「狭い車間へのスムーズな進入」を、プロの視点で開発した台車技術で実現。片手で扱えるほどの軽快な操作性により、限られたスペースでの効率的な運用を可能にする。
樹脂事業ユニット:【軽量・高耐久な高品質筐体】独自の樹脂成形技術により、精密な充電基板を守る専用筐体を開発。金属製に比べて軽量で衝撃や錆にも強く、過酷な屋外現場での連続稼働を支える堅牢な外装を提供する。
モビリティ事業ユニット:【事業性と実用性の検証】実際の車両運用の最前線で得られた現場の知見に基づき、商品化を推進。「どう運用すれば現場が最も助かるか」という視点で、実戦的なソリューションへと磨き上げる。
●ジゴワッツ:現場のニーズに即応する「小型基板」と一貫体制
一貫した技術基盤:【高度な小型化と安心の保守】可搬式を実現する要となる、「小型充電基板」を提供。
設計開発からアフターサービスまで自社で一貫して手がける体制により、現場のニーズを迅速に製品へ反映し、導入後も万全のメンテナンスで業務継続を支える。

●共同開発・実証実験の概要
ジゴワッツの高度な充電エンジンと、ヤマトモビリティの現場力から生まれた専用台車・筐体をパッケージ化。2026年4月以降、順次実証実験を開始する予定。
実証内容:実際の現場電源環境下における給電パフォーマンスの検証、および移動操作性の評価。
今後の展望:実証実験で得られたデータを基に、ヤマトモビリティによる筐体の量産・供給体制を検討し、早期の事業化を目指す。

