パナソニック コネクト㈱(パナコネクト)は10月20日より、ロボット制御プラットフォーム「Robo Sync(ロボシンク)」の提供を開始した。

近年、物流・製造現場では、人手不足や多品種少量生産への対応、それに伴う工程変更の頻度増加等により、ロボット導入のニーズが高まる一方で、ロボットに関する知見不足や、スキルを持つ人材不足等が、大きな課題となっている。

それらの現場の課題を解決する「Robo Sync」は、複数メーカーの協働ロボットや各種機器を一元的に制御・管理することが可能で、協働ロボットの導入や運用のハードルを下げ、現場の自動化と柔軟な対応・対策を支援する。同サービスは2025年6月30日に発表した「ロボット現場導入サービス」の1つと位置付けられる。

●Robo Syncのプロダクトビジョン
Robo Syncには、様々なメーカーのロボットを1つのプログラムで簡単に制御可能とし、人とロボットを協働させる思いが込められている。同社は「人とロボットが共に働く社会を もっと身近に」をビジョンに掲げ、製造・物流業界でのロボット導入のハードルを下げ、人とロボットがより協働しやすい社会の実現を目指す。

●Robo Syncの主な特長
①マルチロボットメーカー対応
市販のロボットアーム・ハンド・カメラ・センサといった、現場でのロボットによる自動化を行う際に必要となる多様なロボットシステムを一元制御し、作業内容に応じて機器の自由な組み合わせや変更が可能。

②ビジュアルプログラミング
動作や検出等の機能ごとに分かれたブロックを組み合わせることで、ノーコードで簡単にロボットの動作シナリオが作成できる。詳細な設定も可能で、専門家だけではなく現場担当者もシステムを構築できる。

③標準設定テンプレート
ピッキングやプレイス等の主要動作があらかじめ組み込まれたテンプレートを使用することができる。テンプレートを組み合わせることで、用途変更や新たな用途へ簡単に展開可能。

ロボット制御プラットフォーム「Robo Sync」

●料金体系
初期費用:なし(※1)
月額費用:ロボット1台あたり5万円(2025年10月20日現在・税抜価格)
支払い方法は、月額払いと併せて年額払いを用意している。

※1:ロボット導入に関する設置工事費や各種機器費等は含まれない。

●ロボット導入プランナー(工程自動化支援サービス)先行評価版提供について
同日より、ロボット導入プランナーの先行評価版(α版)の提供を開始した(※2)。ロボット導入プランナーは、協働ロボット導入による自動化効果の定量的可視化を行う工程自動化支援サービス。企画構想から仕様定義・設計までの上流工程を一貫して支援し、性能、生産性、コストの3つの観点で評価を行うことで、自動化検討や経営判断に必要な情報を提供する。正式サービスは2026年度の提供開始を予定している。

※2:α版は、ロボットシステムインテグレーター(SIer)向けに提供する。

将来のサービス強化について

画像:将来のサービス強化について

●同サービスに賛同するロボティクス関連パートナーについて
2025年6月30日に発表時の12社から26社に増えており(2025年10月20日現在)、パナコネクトでは、ロボット機器メーカー7社、ロボットSIer・商社など19社の計26社と連携しながら、同サービスの現場導入を推進していく。

賛同企業一覧

●セールスパートナープログラムについて
ロボットSIer・商社のビジネスの加速を支援するため「セールスパートナープログラム」を同日より新たに立ち上げた。マーケティング支援、テクニカルサポート、コミュニティ等のメニューを用意しており、同プログラムを通じて協働ロボットの普及と現場の課題解決を目指す。

●ロボット制御プラットフォーム「Robo Sync」ウェブサイト
https://saas.connect.panasonic.com/jp-ja/robosync

●関連プレスリリース
[プレスリリース]ロボット向け「MIハンド技術」のライセンスを提供(2025年10月20日)
https://news.panasonic.com/jp/press/jn251020-2