米Teradyne Inc.傘下でデンマークのユニバーサルロボット(UR)は9月9日、同社製品ラインアップに新たに加わる「UR8 Long」を発表した。米国シカゴで開催中のFABTECH 2025で初公開されたこの新型ロボットは、スペース制約や複雑かつ要求水準の高い自動化課題のある環境に対応可能な設計が特徴。UR8 Longはすでに受注を開始しており、出荷は10月より順次スタート予定としている。

UR8 Longは、好評のUR20と同等のリーチ長1,750mmを持ちながら、よりスリムで軽量なボディを実現。可搬重量8kgで、安定性・精度・コンパクト性を兼ね備えており、複雑な溶接作業や部品ピッキング、検査工程等にも適している。
●「より遠く、より多く」作業するためのスマートな協働ロボット
ユニバーサルロボット社長のジャン・ピエール・ハザウト(Jean Pierre Hathout)氏は、次のように述べている。
「UR8 Longは、これまでにないリーチと柔軟性を備えたスマートな協働ロボットアームです。人や企業が、より安全かつ効率的に、そして身体的負担を軽減して作業できるよう支援するために開発されました。繰り返し動作や身体的に負荷の大きい作業の代替手段として、UR8 Longは“持つ・運ぶ・扱う”作業を容易にします。長いリーチにより、より広い作業領域をカバーでき、これまで人手でしか対応できなかった領域の自動化を実現します」
●高度なモーション制御と直感的なプログラミング
UR8 Longは、URの最新ソフトウェアであるPolyScope 5およびPolyScope Xの両方に対応。さらに、MotionPlus(URの新しいモーション制御技術)をオプションとして追加することで、リニア軸や回転ポジショナ、ターンテーブルとの連携も容易になる。これにより、軌道の滑らかさ・精密制御・動作精度が大幅に向上する。
また、強化されたフリードライブ機能により、ユーザーはロボットアームを直接手で動かしながら直感的に教示でき、複雑なワークにも素早く・快適に対応可能。GUIを何層も切り替えたり、外部ツールを使う必要なし。UR20に比べて30%軽量なアーム質量と、小型化された手首設計により、ガントリ、レール、天吊り構成にも適している。
●高精度・高再現性を生かし、溶接用途に最適
UR8 Longはその長リーチ、高精度、スムーズな動作制御により、特に溶接アプリケーションで真価を発揮。テラダイン・ロボティクスで金属加工業界を統括するウィル・ヒーリーIII氏は次のように述べている。「UR8 Longは、従来の溶接ロボットに比べて教示が簡単で、手作業よりも品質が安定しており、手直しの削減によりコストと工数を大幅に削減できます。グローバルのファブリケーターからの声をもとに開発された UR8 Long は、生産性向上だけでなく、若い人材が興味を持ちやすい“ロボット溶接”という新しい作業スタイルを実現する手段としても注目されています」

