業務用無線機器メーカーの㈱フルノシステムズは4月21日、無線LANアクセスポイント「ACERA(アセラ)」シリーズの新製品として、Wi-Fi最新規格Wi-Fi 7(IEEE802.11be)対応機種「ACERA EW750」を開発したと発表した。同機種は2025年7月の発売を予定している。

Wi-Fi 7対応無線LANアクセスポイント「ACERA EW750」

●ACERA EW750 の主な特徴
・最新Wi-Fi規格 Wi-Fi 7 (IEEE802.11be) に対応

・2.4GHz帯と5GHz帯に加え6GHz帯の周波数帯が使用可能

・伝送速度9,335Mbps(理論値)の大容量通信

・3つの周波数の同時使用を実現する3RF(2.4GHz帯+5GHz帯+6GHz帯または2.4GHz帯+5GHz帯+5GHz帯/RF:Radio Frequency)利用が可能 ⇒ 6GHz帯対応の端末がない場合でもデュアル5GHz帯設定で端末を分散接続して最適な通信パフォーマンスを発揮

・有線LANは伝送速度10Gbpsの10ギガビット・イーサネットに対応

・給電規格はIEEE802.3bt(PoE++)に対応し、省電力モードでIEEE802.3at(PoE+)にも対応

・従来のACERAシリーズと同等の動作温度範囲に対応 ⇒ -10℃から+55℃の環境下で安定通信を提供

・壁面や天井に取り付けた際に圧迫感を軽減する薄さ39㎜(※1)の超薄型設計 ⇒ 設置環境との調和を考慮したデザイン

・標準取付金具を従来機種のものから一新することで薄型デザインを損なわない設置が可能

・オプション金具の取り付けにより設置工事費用なしで従来機種からのリプレイスも可能

・無線ネットワーク管理システム「UNIFAS(ユニファス)3.60」での統合管理が可能

※1:取付金具を除く本体のみの厚さ

同製品は、Wi-Fiの新たな通信規格であるWi-Fi 7(IEEE802.11be)が国内の省令改正により利用可能になったことに伴い、最新Wi-Fi規格に準拠する機種として開発された。Wi-Fi 7対応アクセスポイントとしては3月に販売を開始したACERA EW770に続く2機種目となる。

ACERA EW750の主な特長として、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯の3つの周波数帯を使用し、伝送速度は合わせて理論値で9,335Mbpsとなる。これにより、PCやスマートフォン等の端末(※2)を同時に多台数Wi-Fi接続した際のスループット(データ処理能力)が従来機種と比べて約5.3倍(※3)に向上し、多台数端末接続時の同時通信の安定性と超高速通信を実現する。

また、ACERA EW750は従来機種と同様の広い動作温度範囲(-10℃から+55℃)を確保している。Wi-Fi 7の通信の高速化に伴い、機種本体の発熱が従来規格の機種よりもさらに高くなるが、動作温度帯を従来通り幅広くとるために機器の面積を広く設計しつつ、設置後の環境親和性を最大限考慮した39㎜の超薄型構造とした。

「ACERA」は、オフィスや学校、公共施設、商業施設等のあらゆる場所で、タブレット端末やノートPC等の各種ICT機器を無線接続して使用してもらうための業務用無線LANアクセスポイントとネットワーク関連機器のブランド名。同社はWi-Fi 7対応製品の開発により、より多くの業種・活用シーンで顧客が快適に通信することが可能な無線LAN/Wi-Fi製品を提供し、通信の分野で広く社会に貢献していくとしている。

※2:Wi-Fi 7 の機能を利用するには、ノート PC やスマートフォンなどの接続端末側がWi-Fi 7対応機種であることが必要条件となる。

※3:同社比。Wi-Fi 6対応無線LANアクセスポイント「ACERA 1320」のスループット最大理論値との比較。

●ACERA EW750の発売時期、販売目標
製品名:ACERA EW750
発売予定時期:2025年7月
販売価格:オープン
販売台数目標:3万台/年間