㈱椿本チエインは9月5日、高速自動仕分けシステム「クイックソート」に、搬送物の直角移載が可能な「クイックソートクロス」をラインアップし、同日より新発売した。

高速自動仕分けシステム「クイックソートクロス」

クイックソートは、ターンローラタイプの高速自動仕分けシステム。高速かつ搬送物に優しい仕分け装置として、宅配便配送センター等の社会インフラをはじめ、物流センターや生産物流等の現場で採用されてきた実績を持つ。

一方、物流現場ではEコマース需要の拡大、人手不足等を背景に、AS/RS(自動倉庫)の導入が進んでいるが、AS/RSをより効率的に運用するため、省スペースかつ高能力な入出庫装置(直角移載機)のニーズが高まっている。

今回、新発売の「クイックソートクロス」は、従来のクイックソートの特長はそのままに、ローラの配置位置や方向転換のタイミング調整等により、省スペースでの直角移載や搬送物の向きの段階的な調整機能を付加。スループット(時間当たりの処理能力)向上に加えて、AS/RS側での搬送物位置調整を不要にし、入出庫部のスペースを削減する等、AS/RSのより効率的な運用を実現するとしている。

同社は2021年2月にクイックソートの「仕分け・分岐ユニット」単体のユニット販売、2023年に電動アクチュエータ仕様の「クイックソート EP」を開発・販売している。今回の「クイックソートクロス」の発売により、さらに幅広い用途・ニーズに柔軟に対応していくとしている。

●クイックソート仕分けシステム
メンテナンス性に優れた「仕分け・分岐ユニット」をベースに周辺コンベヤを配置し、入荷から出荷まで自動化を図る仕分けシステム。1つのモータですべてのローラを回転させるシンプル構造が特長としている。

クイックソート仕分けシステム

画像:クイックソート仕分けシステム

●「クイックソート紹介動画
https://api01-platform.stream.co.jp/apiservice/plt3/MTExMg%3d%3d%23Njcw%23280%23168%230%2333E6F8506400%23OzEwOzEwOzEw%23

●「クイックソートクロス」製品情報
https://www.tsubakimoto.jp/materials-handling/products/quicksort-cross/

●「クイックソートクロス」の特長
①高能力な直角移載を実現
クイックソートの特性を生かし、最大6,000個/時間(※)の高能力移載を実現する。(※使用条件により異なる)

②搬送物の側面合わせを短機長で実現し、省スペース化に貢献(図1)
AS/RSへの入庫時には、搬送物を一定の向きに揃える必要があり、そのための機構や装置が必要。クイックソートクロスは、ローラの配置位置や方向転換のタイミング調整等により、AS/RSへの入出庫に最適な向きとなるよう搬送物の側面合わせを短機長で実現。省スペース化に貢献する。

図1:搬送物の側面合わせを短機長で実現、省スペース化に貢献

③ 安定搬送
分岐の際に搬送物の向きを段階的に変化させることで、急な方向転換による搬送物転倒のリスクを低減する。

④ ユニット販売対応
従来のクイックソートシリーズ同様、ユニット販売に対応する。

●仕様
分岐時機械能力:最大6,000個/時間
※ワークサイズ:530L×365W×325H(㎜)以下の場合
搬送物サイズ (mm):最大:600L×600W×600H 最小:200L×200W×10H
搬送物質重量(kg):0.5~30
搬送速度:最大100m/分

●用途
AS/RSへの入出庫の際の分岐・合流装置として、ロボットアームとの連携装置として

●納期
3か月

●販売計画
2024年度250台、2026年度370台

●発売日
2024年9月5日