㈱eve autonomy(イブオートノミー)は8月21日、屋外対応型無人搬送ソリューション「eve auto」の実機操作や設備連携等をテスト体験できる環境「竜洋ショールーム」を、本社の倉庫施設内に構築し、eve autoの導入を検討している顧客向けに公開すると発表した。

竜洋ショールームで実際にeve autoの機能性や安全性、さらに限界値等を顧客に体験してもらうことで、eve auto導入に向けた理解を深め、製品やサービスに関する疑問の解消してもらえる施設として活用する。

eve autoを体験できる「竜洋ショールーム」

2022年11月のサービス提供開始より、eve autoの導入を検討する顧客が実機を確認できる方法として、以下の2点を提供してきた。

①ヤマハ発動機浜北工場
eve autoの開発のきっかけとなったヤマハ発動機の浜北工場では2台のeve autoが稼働している。建屋間の無人搬送を行うだけでなく、シートシャッタやパトランプといった設備とのシステム連携や、同社が開発した荷役システムによるeve autoが牽引する台車から無人でラインに受け渡す仕組み等、製造業の工場で実際に活用されているシーンを見学することができる。

②1Day体験プログラム
導入を検討する顧客が、自社の環境で無人搬送を実施する際のイメージや課題を抽出するため、eve autoを顧客の敷地内に持ち込み、自動運転用地図を作成して実際に無人搬送を1日体験するサービス(有償)を提供している。

それぞれにeve autoを体験できる特徴がある点から、これまでも広く活用されていたが、工場見学では現場の業務状況に左右されたり、1Day体験は準備期間や費用発生といった課題があるため、より気軽にeve autoの機能・性能を操作、体験できる環境といった要望があったとしている。

●「竜洋ショールーム」の概要 
前述のような背景のもと、竜洋ショールームは同社の所在地である静岡県磐田市の本社倉庫の屋外・屋内の両方を活用し、工場や物流施設等の搬送現場を想定した様々な活用シーンをイメージしたデモ・検証環境として構築した。基本的な無人走行の確認に加え、実際の現場で必要となってくる設備との連携、複数台走行で発生する状況を再現し、スムーズな無人搬送業務が実現できるシステムであることを紹介する。

また、緊急停止操作、オペレーションツールの操作体験も可能で、さらには障害物を飛び出させ、その限界はどのあたりなのかという確認を行う等、様々なメニューでeve autoの理解を深めることができるようになっている。

●竜洋ショールームでできる確認メニュー例
◎基本走行機能・性能の確認メニュー
・設備連携(電動ゲート、パトランプ)
・複数台調停機能
・障害物検出機能
・狭路走行
・スロープ・段差乗り越え走行
・最小旋回走行

◎操作性・緊急時性能の確認メニュー
・システム起動・停止操作
・緊急停止ボタン押下による緊急停止
・パンパ―センサ接触による緊急停止
・障害物による停止、制動距離の確認
・FMSコンソールの操作
・eve auto DASHの操作

竜洋ショールームの自動運転地図
電動ゲートとの連携
大画面でのFMSコンソール操作
障害物による停止