ラピュタロボティクス㈱は8月7日、協働型ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR(Autonomous Mobile Robot)」に新たなピッキング方式(リストスキャン方式)を追加し、提供を開始した。
ラピュタPA-AMRはこれまでに約50拠点以上の物流拠点に導入され、累計販売数も500台を超える等、顧客の現場課題の解決に寄与してきたが、煩雑な事情も多く存在する物流現場ではそれぞれに抱える課題や諸事情によってラピュタPA-AMRの適用が難しい現場も存在したとしている。
そこで同社はラピュタPA-AMRを利用する裾野を広げるため、新たなピッキング方式の「リストスキャン方式」を開発した。複雑な倉庫現場オペレーションのニーズに合ったピッキング方式を採用することで、物流現場の自動化を検討する機会をより創出していく狙いがある。
●リストスキャン方式について
物流現場では、荷主や取引会社の要望から、取引先指定の専用伝票や、専用フォーマットの出荷ラベル等を使用するケースが多く見られる。
そうしたケースでは、ラピュタPA-AMRを使って荷物(=商品)自体の集荷業務が効率化されても、その後、荷物と帳票類の突合作業が別途発生し、大きな手間となる場合もあったとしている。
リストスキャン方式を採用する場合、事前に印刷された帳票類に印字されたバーコード(出荷番号やピックID等)を使って、行いたい作業を好きな作業順でロボットに割り当てることができるようになるほか、その結果、帳票類と荷物の事後照合(=カルタ取り)のサ行が不要となる。
リストスキャン方式により以下のような業務要件に対応可能としている。
①専用伝票など事前印刷帳票がある現場
②リレーピッキングを行っている現場
従来のピッキング方式とリストスキャン方式をハイブリッドに活用することも可能となり、例えば、BtoC向けのピッキング:EC向け(リストスキャン方式で対応可能。専用伝票があり、ピッキング作業の前に帳票類が印刷される現場)、BtoB向け:店舗出荷向け(従来の方式で対応可能。ピッキング終えてから帳票類が印刷される現場)のように、現場において最適な方法でピッキング作業が行えるようになる。
●リストスキャン方式のポイント
①オーダー処理の順番をピッキング作業者が決定
運用上、帳票類が先に印刷され、作業順序が定まっている場合、それらを変更することなくラピュタPA-AMRに割り当てが可能。
②リレーピッキングの応用
リレーピッキングも可能となるので、他のエリアでのピッキング作業も引き継ぎが可能。
③ハイブリッドな運用が可能
倉庫のオペレーションによっては、従来のピッキング方式とリストスキャン方式の両方利用いただく事も可能なため、それぞれの現場に合ったより柔軟な倉庫運用が可能。