トッパン・フォームズ㈱は9月12日、金属製品が入った通い箱に貼付しても一括で情報の読み取りが可能なRFIDタグを開発し、提供開始したと発表した。

同製品はアンテナの改良によりRFIDタグが貼付された通い箱内部の金属の影響を緩和し、通い箱の荷山を一括で読み取ることが可能。また、連続生産が可能なラベル形状にすることで、低コスト化も実現した。

また、同製品は㈱アイシンに製品物流における改革ツールとして採用されている。

ラベル形状のRFIDタグ
金属製品が入った通い箱に貼付したイメージ

製品物流分野では、高価な鉄パレットの管理や、空箱の返却・仕分け、在庫把握等のシーンでRFIDが活用されているが、電波による通信を要するRFIDシステムは金属に影響を受けてしまうため、一般的なRFIDタグを金属製の製品が入った箱に取り付けても荷山のすべてを読み取ることができないことから、製品物流でのRFIDの活用シーンは限られていた。

そこで同社はRFIDによる自動車部品等、製品サプライチェーン管理を実現するため、物流シーンで活用可能なRFIDタグの開発を追究している。特に金属の影響を緩和できるアンテナの研究開発は急務で、これまでに100種以上パターンを解析・評価し、箱内に金属が入っても通信可能な基本形状を抽出してきた、としている。