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日本車輌製造、新世代電動式キャリヤを販売開始

2014/07/01

日本車輌製造(株)(本社:愛知県名古屋市)は、新たにリチウム イオンバッテリーの電力を主たる動力源とした新世代電動式キャリヤ 「NeGEM」(Next Generation Electric Motive)を7月より発売すると発表した。

同社では重量物搬送車両(以下、キャリヤ)を1971年の1号機以来、各地の製鉄所や造船所、発電所、重量物輸送会社に360台以上納入している。積載重量は単車では70トン~700トン、組み合わせ可能なユニットタイプでは最大約5,000トンの実績もある。

従来キャリヤの駆動方式は油圧式が主流であり、厳しい稼動条件の下で経年変化による老朽化が進むと、油圧機器のトラブルや配管からの油漏れが発生し、保守コストが増大する傾向にある。

NeGEMは日ごとに環境面、経済性などの要求が厳しくなる市場ニーズに応えるため、エネルギー密度が高いリチウムイオンバッテリーと、新規開発の永久磁石同期モータを採用した世界初のキャリヤだ。

NeGEMの特徴は下記のとおり。

稼働時間が短いケースでは、プラグイン充電が可能で、車両が発生する排気ガスの無いクリーンな輸送を実現した。

製鉄所での長時間走行や一回の走行距離が長いケースでは、走行中でも搭載しているコンパクトなエンジン駆動発電機で充電し航続距離を長くすることができ、従来の油圧式キャリヤと比較して燃費が約30%向上した。

環境面では、排出される二酸化炭素(CO2)や大気汚染物質(PM、NOx)を約30%削減し、また、油漏れの可能性も削減し環境汚染リスクに対応した。

操作面では、ワンタッチ操作でバッテリーのみでの走行に切り替えが可能で、屋内やトンネルなどでの作業環境の向上に寄与する。またバッテリーのみで走行する時にはエンジン音や油圧モータの作動音が無くなるため、静粛性が求められる深夜作業や住宅地に近い場所での使用にも対応可能とした。

CO2の削減、深夜騒音等の環境保全が重視される現場において本車両が活躍することにより顧客や地域社会に貢献していくとしている。

<NeGEMの概要>
型式:HEC1050S
積載重量:105トン
自重:28トン
速度:空車20/積車15(km/h)
寸法:13,600mm×2,700mm×1,600mm(全長×全幅×全高)
荷台昇降量:600mm(1,600mm±300mm)
駆動源:リチウムイオンバッテリー(57kWh)、発電機(60kw)
駆動軸数:2軸(4ユニット、8輪)
制動軸数:3軸(6ユニット、12輪)

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