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GXS、2013年B2Bデータ連携10大予想を発表

2013/02/05

企業間B2Bデータ連携・統合サービスのリーディングプロバイダーであるGXS(株)は2月5日、2013年のB2Bデータ連携業界10大予想を発表した。この予想は、さまざまな業種、地理的地域、および技術分野に渡り、調査、ニュース、トレンド、顧客の談話・会話に基づいて、同社のクラウドコンピューティング、小売、製造、電子請求などのスペシャリストが、今年の主要な変化について意見を交換し、作成したもの。

1.分散型サービス拒否(DDOS)攻撃の脅威が続くなか、銀行は法人顧客をホスト間チャネルに移行? 金融機関は法人顧客にホスト間伝送モデルへの移行を勧めるでしょう。こうしたよりセキュアなファイルベースのチャネルでは、DDOS攻撃によるサービス中断のリスクが低減されます。

2.新興市場での競争により製造業での大容量ファイル転送が大幅に増加? 製造業各社は、製品設計機能を、中国やブラジルなど、急成長市場の顧客(エンドユーザー)周辺へ移しています。こうした変化により、CAD/CAD図面の大容量ファイル転送強化の必要性が高まるでしょう。

3.2013年は電子請求の重要な転換点に― 電子請求により見込まれる効果は、かなり前から認識されていました。2013年、国・地域によっては、政府による義務付けと支払期間の短縮への要望が誘因となり、ついに電子請求の導入が本格化するでしょう。

4.米国企業がサプライチェーンでのEDI文書利用を拡大? 債務上限の問題が一時的に回避されたため、米国経済では消費者需要と製造業生産高が上向くと予想されます。この変化に対応するため、企業は、ASN、請求書変更などのEDIトランザクションを含む、サプライチェーン自動化技術に投資するでしょう。

5.2013年の最優秀サプライヤは「クラウド」? クラウドソーシングは、かつての「リスクのある実験」からビジネスアプローチの主流になりつつあります。そのため、B2Bデータ連携市場では、電子的にビジネスを行う必要性と新たな課題が生じるでしょう。

6.リショアリングによるB2Bデータ連携統合の促進? 人件費の高騰、サプライチェーンリスク、様々な物流面での課題により、製造業ではリショアリング(re-shoring)と呼ばれる、生産拠点の一部を国内・域内に戻す動きが進むものと予想されます。コスト競争力を維持するために、製造業各社は、取引先との接続および統合へのさらなる投資が必要になるでしょう。

7.オンラインマーケットプレースが小売業のコラボレーションを方向付ける? 最近のオムニチャネルコマースの急増に伴い、各ブランドでは、消費者が情報に基づいてオンライン購入するにはどのような製品データが必要なのか、理解を深めています。2013年、各ブランドオーナーは、オンラインマーケットプレースや小売業者との商品属性情報の共有をより積極的に推し進めるようになるでしょう。

8.B2Bデータ連携におけるソーシャルグラフに消費者志向の取引先の機能が取り込まれ、役割主導のダイナミックな「サークル」を形成? B2Bネットワークで顧客と取引先間の関係がより明確に位置づけられるようになり、オンライン上で顧客と取引先間の関係やつながりを示すビジネスのソーシャルグラフが重要になるでしょう。さまざまなタイプのパートナーをより適切に管理するために、B2Bネットワークでは「サークル」も生まれると予想されます。

9.ビッグデータとB2Bデータ連携統合クラウドプラットフォームで予測分析が可能になり、サプライチェーンのパフォーマンスが向上? 企業は、オムニチャネルコマースから得た構造化されていない購入行動情報データをサプライチェーンデータと組み合わせ、総合的なサプライチェーン予測分析アプローチを作り出し、どうすれば望ましい成果を達成できるかについて理解を深めるでしょう。

10.サプライチェーンネットワークプロバイダが取引先向けマスターデータ管理の簡素化? サプライチェーンネットワークプロバイダの規模が巨大化したため、2013年、各プロバイダは汎用的で移植可能な情報プロファイルを作成し、取引先間で共有できるようにするでしょう。

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