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ZMP、THK・日本電産シンポ・東京藝術大学と物流支援ロボットを共同開発

2014/07/02

(株)ZMPは、THK(株)・日本電産シンポ(株)・東京藝術大学と物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」を共同開発すると発表した。

物流業界においては、少子・高齢化に伴う若年労働者の減少により、慢性的な人手不足が課題となっている。このような中、女性や年配の方でも負担が少なく働ける労働環境が求められている。

「CarriRo」は、荷物の運搬に用いる台車にロボット技術を適用し、
(1)負荷を軽減するアシスト機能
(2)作業員についてくるかるがも機能
(3)指定したエリアを自動で移動する自律移動機能
を搭載、これらの機能により、作業員の負荷の軽減、また、運搬量の増加や運搬の自動化による生産性の向上が見込まれる。また、市街地に溶け込むデザインで、新しいワークスタイルを提案し、新しい労働力を取り込むことで人手不足の解消に貢献するという。

同製品は、コアとなる機構を機械要素部品大手のTHKと日本電産シンポ、ロボット技術をZMP、工業デザインおよびワークスタイルのデザインを東京藝術大学が担当。物流業界に、従来にない新しいワークスタイルを提案する。

同製品は、本年秋をめどに、物流会社向けにサンプル出荷を開始し共同で実証実験を行い、2015年中に約40万円(6年リースで月々7千円程度)で販売する。

2020年に開催される東京オリンピックでは競技場での機器や資材、飲食の搬入などのロボットとして提案をしていくとしている。

<主な機能>
(1)アシスト機能
手押しレバーを軽く押すと、ロボット台車が前進し、重たい負荷を軽減しアシストしてくれる。

(2)かるがも機能
作業員の後続をロボット台車が追従する。作業員は、台車を押さずに移動が可能。電話や端末操作をする場合は、作業員についてくるモードに変えられる。

(3)移動ルートを教示(自律移動)
ビーコン付ポールを自律搬送したいエリアに設置し、最初に作業員が必要なルートをロボット台車を押して覚えさせる。以降は、ロボット台車は教えられた経路を自動で移動し荷物を搬送する。

<目的>
・手押し台車をロボット化することによって、人手不足を解消と生産性向上を図る。
・女性、年配者の作業者でも負担が少なく働ける労働環境の改善に寄与する。

<想定される使用場所>
・集配所:同じ区間を往復する作業の大幅削減
・中規模倉庫:運搬経路の変更に柔軟に対応可能

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