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新日鉄住金エンジニアリング、免震新商品が大型物流施設で日本初採用

2014/06/18

新日鉄住金エンジニアリング(株)(本社:東京都品川区)建築・鋼構造事業部は、山九(株)より(仮称)西神戸物流センター新築工事を受注するとともに、その免震装置として同社が開発した球面すべり支承「NS-SSBR」を初めて適用し、建築確認を取得したと発表した。

この度採用されたNS-SSBRは、振り子の原理と鉄の技術を利用し、平成26年2月に国土交通大臣認定を取得した新しい免震装置。本案件は、NS-SSBRの採用一号案件であるとともに、大型物流施設に球面すべり支承が適用された日本初の案件となる。

NS-SSBRは、(1)建物が揺れる周期(固有周期)がすべり板の球面半径のみで決定され、建物自体の重量や積載荷重等の影響を受けない、(2)単一の免震装置で建物の長周期化の実現が可能、(3)装置の性能が安定しており「ばらつき」が少ない、(4)すべり板の「直径」のみで免震システムの稼動範囲が決定され、免震部材の選定が容易、等の特長を有するが、特に、本案件のように建物内の積載荷重が変化する物流倉庫において、安定した免震性能を実現するというメリットを発揮するという。

また、NS-SSBRは従来の免震装置の約3倍の支持能力を有しつつ、免震装置で重要な「すべり易さ」と繰り返し性能を実現しており、高い免震性能と免震装置のコンパクト化による建物構造の経済設計を両立した。

なお、この度NS-SSBRを採用した山九(株)の(仮称)西神戸物流センターは、神戸西インターチェンジから神戸淡路鳴門自動車道や山陽自動車道等へアクセスの良い神戸テクノ・ロジスティックパーク(神戸複合産業団地)内に、物流業務の効率化と物流ネットワークの拡大を目的に計画された地上4階建の重層倉庫で、BCP対応や環境面に配慮された計画となっている。

同社では、大型物流施設の建設工事に積極的に取り組んでおり、本件を含めた大型物流施設の施工実績は直近10年で約150万平方メートルに上る。引き続き、物流施設計画・建築のノウハウを提供し、顧客のニーズに応えていくという。

併せて、鋼構造エンジニアリング力と鉄の知見を活かした商品・技術の提供を通じ、安心・安全社会の実現に努めていくとしている。
 

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