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トラスコ中山、可観測性プラットフォーム採用

2021/06/08

New Relic(株)は6月8日、トラスコ中山(株)のサプライチェーンを支える「仕入先向け業務連携ポータル(POLARIO)」および「小売・顧客向けECサイト(トラスコ オレンジブック.Com)」に、オブザーバビリティ(可観測性)プラットフォーム「New Relic One」が採用されたと発表した。

トラスコ中山は、機械工具、物流機器、環境安全用品等のいわゆるプロツールの卸売を手掛ける専門商社として2,800社を超えるメーカー・仕入先と約5,500社の機械工具商・ネット通販企業・ホームセンター等の小売流通をつなぎ、迅速かつ安定的に供給している。モノづくりの現場に、必要な時に、必要なモノを、必要なだけ供給できる「圧倒的な在庫数と独自の物流システム」を強みに持ち、取り扱い品目は239万品、うちロングテール商品を含む46万品を常時在庫し、国内26の物流拠点では1日28万件以上を入出荷している。

同社は2020年1月にSAP S4/HANAベースの新基幹システム「PARADISE 3」の稼働を開始し、リアルタイムでのデータ活用を強化するとともに、仕入先と小売を結ぶサプライチェーン全体のさらなる高速化を実現している。新基幹システムでは、オンプレミスのSAP S4/HANAとリアルタイムで連携する「仕入先向け業務連携ポータル(POLARIO)」をSAP Cloud Platform上に構築し、サプライチェーン上流のデジタル化の推進に大きな役割を果たしている。

また、「小売・顧客向けECサイト(トラスコ オレンジブック.Com)」では、注文・見積・返品等の機能を24時間利用可能にする機能強化が行われ、サプライチェーンの下流側のデジタル化を加速させている。その中で、オンプレミスとクラウドが連携するビジネスクリティカルな環境をいかに安定的に運用し、より良いシステムサービスを提供し続けることが課題として残されていた。

New Relic One は、POLARIO およびトラスコ オレンジブック.Com に適用され、取引先(仕入先・得意先)担当者が使う PC やスマートフォンからクラウド/オンプレミスのバックエンドシステムまで一貫したオブザーバビリティを実現。アプリケーション、インフラ、ユーザー体験の観測を通して、障害やサービスレベル低下の原因特定、潜在的な問題・ボトルネックの可視化が可能となる。それにより問題が顕在化する前に対処し、問題発生時も速やかに原因を分析・特定してサービスの影響を最小化することができ、以前なら一晩を要していた原因の特定も15分ほどで可能になる等の効果が出ている。

2008年に創業したNew Relicは、デジタルビジネスのあらゆる重要指標を観測可能にする「可観測性プラットフォーム」を提供。New Relicのオブザーバビリティプラットフォームは、デジタルビジネスを構成するアプリケーションやインフラストラクチャだけでなく、ユーザー側の顧客体験状況までをも観測可能にするため、企業はデジタルサービスの障害検知、顧客体験の低下検知、潜在的な問題やボトルネックを早期特定し解決するDevOpsチームを生み出す。これにより、企業は取り組むべきデジタル変革を、計測可能な戦略へと変化させることができる。グローバルでは、AirBnBやGitHub、Major League Baseball等1万7,000社ならびにFortune 100企業の過半数で導入されている。日本でもパイオニアやコマツをはじめ、すでに数百社を超える顧客のデジタル変革を支援している。

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