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日立グループ、製造業向けIoT/データ分析の最新版

2021/06/08

(株)日立ソリューションズ東日本は6月8日、製造現場の設備と人の稼働データを収集し、可視化・分析によって非生産・ロス時間を認識し要因を可視化できる製造業向けIoT/データ分析ソリューション「WellLine」の最新バージョン「WellLine 1.3」の提供を開始したと発表した。

最新バージョンでは、日立製作所の「IoTエッジソリューション」をはじめとする各種IoTゲートウェイ製品との接続機能を追加した。

労働力人口の減少、働き方改革等、働き手と働く時間の縮小が深刻化する中で、業務の効率化や自動化を実現するためにAI、IoT、RPAといった技術への関心は高く、特に製造現場の稼働率・品質向上に期待の大きいIoTは大手企業を中心に導入検討が進んでいる一方、中小企業では導入のハードルの高さや投資対効果がネックになり、導入には多くの課題がある。

日立ソリューションズ東日本は、「WellLine」とエッジコンピュータ上で稼働する「IoTエッジソリューション」をはじめとする各種IoTゲートウェイ製品とのデータ連携を開始。IoTゲートウェイ製品がPLCやSCADA、MES、各種センサ等様々な設備のOTデータを収集し、収集されたデータをクラウド環境上で稼働する「WellLine」が取り込み標準提供するアンドンをはじめ各種分析画面での表示が可能になる。これにより、IoT導入の課題の1つであるデータ収集手段の拡張と煩雑なデータ収集の負担を軽減する。さらに収集可能なデータの種類が大幅に増加するため、複合的な情報の組み合わせが可能になり、稼働率だけに留まらず稼働率低下の原因や品質に関する情報等多面的な分析を実現する。

同ソリューションの販売計画は2024年までに累計10億円以上の売上を見込んでいる。

●製品の主な特長・追加した主な新規機能等

(1)OTデバイスデータ収集機能
IoTゲートウェイに接続されたPLC等のOTデバイスの詳細な稼働データを収集することができる。

同機能により生産数等の実績やエラーコードのような詳細ステータス、電流値や温度等の制御/観測値等の収集が可能となる。

(2)OTデバイスデータの蓄積と活用
収集したOTデバイスデータは、データの種類に制約なく顧客の任意の測定値を蓄積できる。さらに標準提供の定義済みのデータモデルと合わせて蓄積したすべてのデータをセルフサービスBI機能を利用して直ぐに集計・グラフ化等で活用することができる。

(3)生産アンドン機能
OTデバイスから収集した生産数、生産カウント信号をもとに累計等の生産進捗状況をアンドン画面に表示できる。従来の稼働監視の役割に加えて生産進捗も合わせた統合アンドンとして活用できる。

●IoTシステム構成の1例

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