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日通、羽田京浜島航空貨物センターの自動仕分け機刷新  

2021/05/31

日本通運(株)は5月31日、羽田京浜島航空貨物センターのMH(マテリアルハンドリング)機器を一新し、同日より稼働を開始した。
 
高速・高品質な仕分け作業が実現できる最新のMH機器として、クロスベルトソーターを導入し、仕分け処理能力の向上を実現。仕分け作業時に貨物への衝撃が少なく、かつ貨物の形状による仕分け処理能力差が少ない機器で、安全性・確実性の向上を図る。

従来は自動仕分け機に対して規格外の貨物は手作業で仕分けを行っていたが、新たにスライドソーター方式の自動仕分け機を導入し、仕分け能力の向上を目指す。合わせて、自動仕分け機への投入作業はAIを搭載したロボットアームを採用、トラックから自動仕分け機投入口までの搬送には自動ロールボックス搬送装置を設置し、さらなる作業の効率化・省力化を実現する。

同社は羽田空港内および隣接したエリアに2つの国内航空貨物専用のハブ拠点を構え、2017年に羽田空港貨物センターのMH機器を刷新。今回、羽田京浜島航空貨物センターの機器を刷新したことにより、羽田空港を発着する航空貨物をよりスピーディかつ安定的に輸送できる基盤が整備された。

●新自動仕分け機概要
設置場所
 日本通運株式会社 羽田京浜島航空貨物センター(東京都大田区京浜島3丁目5番5号)
設備新旧比較[比較項目/新機器/旧機器]

<自動仕分け機 新旧比較>
▽仕分方式/クロスベルトソーター/スチールベルトソーター
▽仕分能力(自動仕分)/1万2,000個/h/6,000個/h
▽仕分可能サイズ/最大700×600×800・長物400×1400×400/最大700×600×800・長物400×1200×400
▽投入口/5ライン/1ライン

<規格外貨物自動仕分け機 新旧比較>
▽仕分方式/スライドソーター/手仕分け
▽仕分能力(自動仕分)/4,000個/h/3,000個/h
▽仕分可能サイズ/最大800×900×800・長物300×300×1500/――
▽仕分可能重量/50㎏/個/――

<ロボットアーム スペック>自動仕分け機への投入業務の自動化
投入能力:600個/h
最大荷重:30㎏
投入可能サイズ:600×600×500
貨物認識方法
・テクスチャ投影ステレオビジョン方式による貨物認識
  ロボットへ事前のティーチングを行わずに、様々な貨物の認識が可能
・ディープラーニング(AI)による貨物認識学習
  ディープラーニングにより貨物形状を学習させ、広範囲な貨物に対応可能
安全装置:ライトカーテン・レーザースキャナによる人侵入検知センサー・自動停止機能

<自動ロールボックス搬送装置>トラックから自動仕分け機投入口までの搬送自動化
搬送能力:1,440台/h
安全装置:人侵入検知センサー・自動停止機能

●クロスベルトソーターを導入した自動仕分け機(上)、自動仕分け機 スライドソーター(中)、ロボットアーム(下)

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