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シーネット、音声認識システムがアテナの新東京物流センターで稼働を開始

2014/04/14

(株)シーネット(本社:千葉県船橋市)は、(株)アテナ(本社:東京都江戸川区)に物流向け音声認識システム「ci.Himalayas/voice」を導入したと発表した。2014年3月より、販促資材を取り扱う荷主のピッキング作業にて稼働を開始しており、今後他の荷主の物流作業にも音声認識システムを展開していくことを計画しているという。

今回導入した荷主の業務では、以前は紙のリストを使用していたが、取り扱う販促資材の特長として、名称や色・柄・サイズが類似した品が多く、バーコードが貼付されていないため、ピッキング作業においてミスを誘発する可能性の高い商品群だった。また、1商品につき複数個のオーダーがあるため、紙のリストを持ちながらの作業に不便さを感じていた。そこで作業精度の向上と作業効率の向上を目的に、システム導入を検討した。

ソリューションとして音声認識システムを選定した理由は、ハンズフリーで作業ができることにより、両手で一度に複数個の商品を取り扱えるようになる点や、リアルタイムのシステム照合に加え、声に出して実績登録を行うことで指さし確認と声出し確認ができ、作業ミス防止や作業現場の活性化ができるようになる点が大きな効果として期待できたため、音声認識システムを選定したという。

音声合成の技術が高く、アルファベットや数字の合成音声が聞き取りやすい点や、不特定話者対応で事前の声の登録が必要ないため、作業員の入れ替えや繁閑期の作業員増減にも素早く対応できる点が評価された。

また、グループ会社であるアテナ上海には同社の在庫管理システムを導入しているが、システムの内容やサポートに対して担当者や現場作業員からも高い評価を得ており、物流システム構築に信頼が持てるという点も評価された。

作業の効率化のため、一度に5出荷先を同時に作業できるマルチピッキングを行っている。

作業者は、音声によるロケーション指示を受け、ロケーションバーコードをスキャンする。スキャンに使用するスキャナは、手の甲に装着する小型のスキャナで、ハンズフリーを邪魔しないモデルを採用している。ロケーション照合の後、商品名の確認とピック数量の指示が出され、作業者は「はい」や数量復唱によって実績を登録する。ハンズフリーによる作業効率向上と、リアルタイムのデータ照合、声出し確認による作業ミス防止が期待できる。

物流向けに開発された音声認識システムは、倉庫内のピッキングや検品作業の効率化を目的に最適化された専門のシステムだ。作業者は腰に音声認識端末、耳にヘッドセットを装着し、ヘッドセットから聞こえてくる音声での移動の指示やピッキングの指示に沿って作業を行う。従来の紙のリストやハンディ端末での作業とは異なり、ハンズフリー・アイズフリーになるため、両手での作業が可能となり目線を作業に集中させることができ、作業の効率化や精度向上が実現するとしている。

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