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NORD、飲食料品向け駆動システムで数千台の設置実績

2020/11/16

NORD DRIVESYSTEMSは11月11日、アプリケーションに関する広範な知見と汎用なモジュール式システムをもとに飲食料品産業向け駆動ソリューションをラインナップしており、数千台規模の駆動システムを設置した実績をアピールした。
 
高信頼性の駆動ソリューションは飲食料品産業全般を通じ、全バリューチェーンの構築に必須の要件で、ソーティングやコンベヤ搬送、原材料の加工から、プロセス技術、梱包前の充填、物流まで、それぞれ具体的な用途に合わせた駆動システムが求められている。さらに、加熱・冷却や湿度など過酷な環境条件のもとで製品保護と合わせて、衛生仕様や技術仕様、エネルギー効率を経済的に両立する必要もある。こうした要求を満たすため、同社はギヤードモータ、周波数インバータ、インテリジェントなソフトウェアで構成される高品質で信頼性の高い完備的なシステムを設計している。

このうち、同社は高い始動トルクやソフトスタート等、ポンピングする媒体に合わせて特別な機能を備えたポンプ駆動機器を提供している。壁面やモータ自体に取り付け可能な周波数インバータにより、分散型自動化コンセプトのほか、インテリジェントな制御コンセプトに基づく移動式ポンプの実現も容易。また、滑らかな表面のモータと2段ベベルギヤ・ユニットをベースにnsd tupH表面処理を組み合わせた駆動機器として軽量性と高い効率を兼ね備えるほか、耐腐食性があり清掃も容易な滑らかな衛生的表面による派生モデルも多数揃っている。ステンレス鋼製の駆動機器に比べて、たとえ冷却ファンが無くても大幅に優れた放熱性を達成すると共に、同等の耐腐食性を備えている。このような特長は、食材のカットや調味料の添加のための機械およびシステムはもとより、CIP(定置洗浄)・SIP(定置殺菌)が必要な場所での駆動機器にも必要とされている。また、加熱・冷却・冷凍を問わず、同社の駆動ソリューションはあらゆる温度域に問題なく対応し、調理ラインやベーキング・ライン、急速冷凍システムといった極端な条件下でのアプリケーションに向けた設計も可能になっている。

一方、撹拌・混合・混練などの食品加工プロセスに向けて、その高い負荷に応えるようNORDは出力軸に特に高強度なベアリングを採用した高性能ギヤードモータを様々なサイズで製造している。こうした用途には、出力トルク15~282 kNm のMAXXDRIVER産業用ギヤユニットがとりわけ適している。その上、新しいSAFOMIアダプタの搭載も可能になった。このSAFOMIアダプタは補助オイルタンクを内蔵したフランジとして、動作の信頼性を高めながら、必要な摩耗部品を削減する。同社は高い性能と効率を兼ね備え、各用途に特化した装備オプションも用意している。ポンプや撹拌機、混合機に向けて、そのプロセスに特有な半径方向および軸方向の高い軸受荷重に対応した特別な設計となっている。

周波数インバータに加え、アブソリュート式またはインクリメンタル式エンコーダによるフィードバックを備えた同期モータなら、大小いずれの梱包ユニットでも、極めて経済的で高精度な位置決めアプリケーションが可能になる。同社は水平・垂直・傾斜コンベヤのほか、パレット・システムに向けた多様なソリューションに応えるほか、充填システムに対しては駆動機器のカスタマイズも行っている。特にNORDのインテリジェントな周波数インバータを用いれば、ソフトスタートや減速停止、ブレーキ、STO(セーフティ・トルク・オフ)機能が実現できる。また、1台の周波数インバータで最大4台のエンコーダ付モータを制御するというマルチ・エンコーダ運用を行うことも可能。そのほか、イントラロジスティック・システム向けにLogiDriveコンセプトを用意しており、経済的でカスタムな駆動コンセプトに対応できるモジュール式システムとして、エネルギー効率と使用機種の削減を最適なバランスで実現する。

●nsd tupH表面処理は、飲食料品産業ではウォッシュダウンに最適化したアルミ鋳物製ハウジングの駆動コンポーネントに対して卓越した耐腐食性を発揮(上)、撹拌・混合・混練等の食品加工プロセスに向けて出力軸に特に高強度なベアリングを採用した高性能ギヤードモータを様々なサイズで製造している(下)

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