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日本物流団体連合会、インターネット対応型次世代物流EDI標準改訂版を無償公開

2014/03/31

(一社)日本物流団体連合会 物流EDIセンターは、このたびインターネットに対応した次世代物流EDI標準の改訂版「物流XML/EDI標準」Ver02-03を開発し、3月31日より物流EDIセンターのホームページにて無償公開したことを発表した。

今回の改訂により、「物流XML/EDI標準」の開発は完了し、「物流XML/EDI標準」を「JTRN」(ジェイトラン)の後継標準として物流業務の効率化等に活用することが可能となった。

「JTRN」は、物流業界、電機電子業界、ロジスティクス業界が当時開発を進めていたそれぞれの物流EDI標準を、通商産業省、運輸省、およびJIPDEC((財)日本情報処理開発協会)の支援のもとに統合し、国内統一の物流EDI標準として平成8年7月にJTRN 1A版が開発され、その後幾度かの改訂がなされ、現在の3C版に至っている。

「JTRN」は、多くの荷主企業、物流事業者、ベンダー等に利用されており、物流EDI標準といえば「JTRN」と言われるほどになっている。

その後、インターネットの急激な普及により通信ネットワークおよび通信手段が安価に利用できるようになり、専用線やVANなどの利用を前提とした従来型物流EDI標準である「JTRN」ではなく、インターネットに対応した次世代物流EDI標準の必要性が高まってきた。

このような環境変化に対応するため、物流EDIセンターでは、平成18年度に「JTRN」の後継標準として次世代物流EDI標準「物流XML/EDI標準」の開発に着手した。「JTRN」の機能を「物流XML/EDI標準」に順次移行させるために、これまで毎年改訂を行ってきた。

今回の改訂により、「JTRN」の34メッセージのうち、28メッセージの開発が完了し、通常の物流取引に必要なメッセージをカバーした。残りの6メッセージの開発については、当面は必要がないと判断し、今回で開発を一旦終了とすることとしたという。

物流EDIセンターでは、「物流XML/EDI標準」とともに「JTRN」の維持管理も継続して行い、利用者への情報提供、問い合わせへの対応、改良要望の受付などの支援をおこなっていくという。

荷主企業による物流業務のアウトソーシング拡大に伴い、3PL事業者等の物流事業者と、トラックや倉庫を保有している実物流事業者との間の取引の比重が高まりつつあり、これまでの荷主企業と物流事業者との取引に加え、物流事業者同士の取引に対して、取引業務の効率化と下請法への配慮が今まで以上に重要になってきている。

これらの課題を解決するための手段として、「物流XML/EDI標準」および「JTRN」を活用してもらいたいとしている。

「物流XML/EDI標準」Ver02-03 の改訂内容とダウンロード先は、以下のとおり。
(1)「物流XML/EDI標準」Ver02-03 の主な改訂内容
・運送計画プロセス定義書の追加
・運送計画情報ビジネスドキュメントの追加
・名義変更プロセス定義書の追加
(2)公開内容のダウンロード先(無償)
http://www.butsuryu.or.jp/edi/
 
*「物流XML/EDI標準」
「物流XML/EDI標準」は、「JTRN」の後継標準として物流EDIセンターが開発したインターネット対応の次世代物流EDI標準。XML言語で記述したビジネスドキュメント(メッセージ)を、インターネットを通じて送受信する。
*「JTRN」
「JTRN」(ジェイトラン)は、日本国内統一の物流EDI標準。
物流EDI推進委員会が開発・改良・維持管理を行っている。
物流EDI推進委員会の事務局は、(一社)日本物流団体連合会 物流EDIセンターと(公社)日本ロジスティクスシステム協会が共同で担当している。

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