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コマースロボ、事務処理自動化でバッチ処理技術特許取得

2020/07/15

(株)コマースロボティクスは7月13日、同社が開発・運営するクラウド型WMSシステム「AiR Logi(エアロジ)」にバッチ処理という新たな概念を開発してシステム特許(特許第6644369号)を取得したことを明らかにした。

今回の発明は、クラウド上でアパレル用、定期通販用に出荷指示をグルーピング、分割、フィルタリングするアルゴリズムで、利用者は自社の運用にあったバッチ種類、分割数、並び順、バッチ除外、帳票種類等を柔軟に設定できるサービスで、これにより従来、事務員が手動でを行っていたフィルタリングを大幅に効率化できる。

今回の発明の背景には、中小3PL業者(物流)を中心に伝票発行等の事務処理業務が高度化、俗人化していることがある。事務処理業務は伝票発行システム等、専用のソフトウェアの利用方法を覚えたり、特殊なデータ処理が必要となるが、ITリテラシーの高い人材の採用が困難だったり、育成に時間がかかるといったことが問題となっていた。

コマースロボティクスでは上記のような物流業界のホワイトカラーの事務処理業務を自動化するため、1SDバッチというバッチ処理システムを開発した。

1SDバッチという名称は、1行データをグルーピングして1バッチ、同じセット組を行うS(Same)と異なるD(Defferent)に由来。1Dバッチはアパレル用のバッチで注文を1行データ(1バッチ)と複数行データ(Dバッチ)に分離して、1行データは、トータルピック後、納品書、送り状を後出しすることで大幅な事務処理の削減につなげる。Dバッチは、バッチ数を分割してバッチごとにトータルピックして、ロボットやGAS(Gate Assort System)でデータ連携させる。

SDバッチは、定期通販用のバッチで注文を同一商品×同一チラシデータ(Sバッチ)と非同一商品(Dバッチ)に分離して、Sバッチは、トータルピックして同じセット組みを行うことで業務の大幅な削減を可能とするもの。

同社はバッチ以外にクラウドで宅配の送り状やコンビニ後払い票が後出し印刷できるクラウド印刷技術も開発済みで、バッチテクノロジーとクラウド印刷を組合わせることで、2020年中に物流現場の帳票印刷を完全に自動化するサービスを提供開始する計画。SDバッチは、すでに150社以上が利用して定期通販物流では標準的な技術になりつつある。

また、同社はバッチテクノロジーをさらに進化させた追加特許も申請中で、これらの技術をさらに進化させて新たに2年間で1,000以上の顧客獲得を目指す。

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