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ゼブラ、2020年小売業界の主流はRFID導入と予測

2020/01/10

ゼブラ・テクノロジーズ・コーポレーションは1月9日、2020年の小売業界トレンド予測を発表した。

同予測によると、テクノロジーに慣れ親しんでいる今日の買い物客はオムニチャネルを活用しており、小売業界はオペレーションの最新化の必要性を認識し、様々なテクノロジーの中でも特にRFIDに高い関心を寄せていると指摘している。

トレンド(1)最適な顧客体験の提供
小売業者にとっての最優先課題として、利便性、食品の鮮度、健康、キュレーションされたブランド経験等、様々な取り組みを介し、より良い顧客体験を提供することが挙げられる。精算に関しても、セルフレジやモバイル決済の導入による、よりスムーズな買い物体験を目指す。特に注力されているのが、店舗内および店員におけるテクノロジーの実装で、テクノロジーで業務が自動化されることにより、店員はより多くの時間を接客に割くことが可能となる。

トレンド(2)店舗フルフィルメントを支えるテクノロジー
次に注目されるのが、オンラインで購入した商品を実店舗で受け取る“BOPIS(buy online, pick up in store)”や自宅への配達など、選択肢が多様化する状況における、店舗フルフィルメントを支えるテクノロジーの急速な普及が挙げられる。動的なワークフローを想定して設計されたソフトウェアやハードウェアを導入することにより、オペレーション・パフォーマンスが改善するほか、店員行動の効率化がもたらす新たな示唆に対するニーズが拡大することが想定される。

トレンド(3)RFIDの導入
鍵を握るテクノロジーがRFIDで、特に顧客のオムニチャネル体験を支えるため在庫状況を正確に把握することや、完成度の高いソリューションが求められるアパレル業界を中心に導入が進んでいる。

2019年に注目されたテクノロジー動向は2020年も続く見通し。小売業界は新たなソリューションの試験導入、テクノロジーによる店舗環境の強化、モバイル端末を活用した店員による接客の質向上、新たな精算手段などを通して、より良い顧客体験の提供を目指している。スムーズな精算に関しては、多くの小売業者が新たなソリューションやセルフレジなど代替手段の導入を試みる傾向が継続し、特にコンビニ業界では顕著な動きになると予測されている。

一方、適正なフルフィルメントソリューションを見極めるニーズも続く見通し。具体的には、マイクロフルフィルメント(小型受注配送システム)、合理化されたピック&パック(複数の保管場所から商品を棚出しして1つに梱包)、デリバリーソリューションの試験導入が挙げられる。その他、予測される動向は以下の通り。

POS:レジ待ち行列の解消や支払いのしやすさといった、利便性を求める買い物客のニーズが継続。商品のセルフスキャン、モバイルPOS、セルフレジの導入により、バーコードを活用したスマホ決済などの決済手段が増える見通し。

インテリジェントオートメーション(IA):小売業界では、IAによって倉庫や実店舗の効率化を支える新たなテクノロジーを求める動きが高まっている。特に注目すべきは、効率的な商品のピックアップや棚卸および在庫管理などの業務を可能にするロボットソリューション、また、店舗の在庫切れや商品タグ紛失といった業務上の問題点を識別するコンピュータビジョンソリューションなど。一方、在庫効率の最適化においては機械学習や高度なアナリティクスが存在感を発揮する見込み。

RFID:在庫精度を管理し、可視化する上で欠かせない。在庫を完全に可視化したいという小売業者の要求を効率的に満たすことから、RFIDへのニーズは今後も拡大する見通し。また、在庫の有効活用を促すほか、サプライチェーン全般で重要視されつつあるトレーサビリティの取り組みを有効的にサポートする。

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