[最新ニュース] IT・マテハン

+A、ソーティングロボをアパレル向けにRaaSで提供

2019/11/22

三井物産(株)と日本GLP(株)の合弁会社として2019年6月に設立されたプラスオートメーション(株)(+A)は11月21日、中国Zhejiang Libiao Robots Co., Ltd.製ソーティングロボットシステム「t-Sort」の取り扱いを開始し、アパレル事業を展開する(株)ジュンに同システムをRaaS(Robot as a Service)として提供すると発表した。
  
「t-Sort」は小型AGVにより倉庫内の物品を搬送し、少人数・短期間・大量の仕分け作業を実現する全設備可動式の次世代型ソータシステム。従来のソータと比べて高い柔軟性(システム処理能力増減可能、原状回復コストゼロ)を持つことに加え、圧倒的な短リードタイム(最短2か月で導入可能)と省スペース(対ソータ比50%以下)を実現する。

物流施設では、労働力不足解消や業務効率化等の生産性向上を目的に、ロボットやマテリアルハンド リング(MH)機器による自動化が進んでいるが、以下が課題となっている。
・初期の導入コストが膨大になる
・設備機器の進化・倉庫内のオペレーションの変化により、早晩陳腐化するリスクがある
・設備同士の比較検討が難しくオペレーションに適した設備の見極めが困難

+Aはオペレーションの課題解決に向けて、幅広い選択肢から最適なロボットを提案し、初期導入から維持管理までのすべてを月額利用料のみで提供する、という新しいロボットサービス(RaaS)を提供することにより、これらの課題を解決していく。

ジュンは同社のアパレル商品の店舗への配送をt-Sortで自動化することにより、倉庫内業務の効率化を実現。9月から実証実験を通して試験的に導入し、既存のMH設備を利用した倉庫内業務と比較して30%以上の高い効率化を見込めることから、12月より本格的に導入することとなった。導入にあたっての初期費用はかからず、ロボット本体に加え、システムインテグレーションや今後の維持管理まで一括で+Aが提供する。また、初期検討から実証実験の3か月を含め半年以下という迅速な導入を実現した。

なお、アパレル商品物流の特徴である季節による物流波動に対応するため、基本となる長期のサービス契約に加え、短期でロボットの増減に対応する契約を締結する。

また、+Aはt-Sort に続き、Rapyuta Robotics(株)と協働型ピッキングソリューション「PA-AMR」を近日中に提供開始する予定。PA-AMRもt-Sortと同様、多数の人的リソースを必要とするピッキング・仕分けの工程の自動化を実現できることから顧客ニーズの高いロボットで、Rapyutaが持つ、クラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」が提供するロボットの群制御AIにより高い作業効率向上が見込まれている。

●t-Sort(上)、+Aのコンセプト(下)

|↑一覧に戻る|