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日通/Rapyuta、協働ロボのピッキング実証実験

2019/07/16

日本通運(株)は7月11日、6月に東京都内の同社物流センターでRapyuta Robotics(株)とともに、倉庫向け協働型ピッキングソリューションを用いた実証実験を実施したことを明らかにした。

●実験の概要
今回の取り組みは、日通が実際に運営している物流センターで、ピッキング作業の効率化・生産性向上、作業者の負荷軽減を図ることを目的に2018年10月からRapyuta Roboticsと共同研究を開始し、ロボットの導入に向けた検証を行ってきたもの。

実証実験では、倉庫内のピッキングエリアにおいて人や物に干渉することなく稼働するRapyuta Roboticsのロボットを使用し、同一の出荷オーダーを用いて、人員のみで作業を行った場合とロボットを併用した場合の、歩数・移動距離・ピッキング終了までの総作業時間等を計測し、比較を行った。

●ロボットの特長
・既存の倉庫で、レイアウトやMH(マテリアルハンドリング)機器を変更することなく導入が可能
・自動走行で複数台同時に導入することも可能で、作業量の増減にも柔軟に対応可能
・作業者はピッキングした荷物を持ち運んだり、カートを押すことが不要
・ピッキング指示がロボットのモニターに映し出されるため、作業者はピッキングリストの所持が不要
・ピッキングした荷物はロボットに搭載されたスキャナでバーコードを読み込み正誤確認するため、作業者はスキャナの所持が不要
・作業者は目的の棚前で停止しているロボットの場所へ移動することでピッキングが可能であり、レイアウトやロケーションの熟知が不要
・倉庫のレイアウト変更や倉庫移転等があった場合も容易に対応が可能

●実験結果と今後
今回の実証実験により、人とロボットが安全に協働できることやロボットの利用によって作業時間が短縮されることが確認された。

今後は9月を目途にさらなる実証実験を行って評価・検証し、2019年度中の既存倉庫への導入を目指す。

●今回の実験で使用したロボット(上)とピッキング指示画面(中)、今回の実験の全体概要(下)

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