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ゼンリン/ライナロジ、宅配向けプラットフォーム展開

2019/06/12

(株)ゼンリンデータコムと(株)ライナロジクスは6月11日、宅配事業の「ラスト1ミニット」(※)問題の抜本的な解消を目指す「モビリティプラットフォーム(仮称)」を展開すると発表した。
※エンドユーザーの手元に届く最後の1分の距離

ECの伸長と高齢化等を背景に、宅配物流需要は今後もますます伸びる見通しだが、重要な担い手であるドライバーの減少等物流リソースは逼迫。
 
現在「ラスト1ミニット」の宅配サービスを支えるベテランドライバーの高度な経験や知見ドライバーは、車両の運転技術をはじめ、駐停車可能な位置や営業車両が通行可能な細街路、時間帯による交通状況、車両で入るべきでない歩行ルートといった様々な配達エリアに関するノウハウを蓄積している半面、ドライバー個人に属人化し、所属する事業所内等限られた範囲でしか共有することができない実情がある。
 
両社は同問題を解決するため、ライナロジクスが持つ、効率のよい配送計画をコンピューターで自動作成する組合せ最適化技術や予測、学習技術  (AI領域の重要技術分野)と、ゼンリングループの地図資産と地図調査・作成に関するノウハウ・ネットワーク(調査員等の人的資源)、位置情報解析技術を組み合わせることにより、効率の良い計画から管理までを統合的に運用できるオープンな「モビリティプラットフォーム(仮称)」を構築・提供する。

●サービスの特長
まずは宅配物流事業の課題を解決するために高度で実用的なデータの集積と、それを生かすための自動化技術・アプリケーションをプラットフォームとして提供。利用者は「ラスト1ミニット」の輸配送サービスに関するノウハウを集積し、ルート探索・自動配車といった機能を組み合わせて利用することができる。

宅配業務において高度かつ実用的な配送指示を作成することで、配送のノウハウを持たず限られた時間のみ働ける主婦や副業の労働力の活用が可能になる。

●今後の展開
集積した情報は宅配物流分野にとどまらず、営業車両やフィールドメンテナンス等の様々な業務分野での活用、さらには旅客輸送、貨客混載といった高度輸送等、MaaS時代の輸送サービス全般に対し実現できるプラットフォームを目指す。

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