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日立ソリューションズ、日華化学の「グローバル収益管理システム」を構築

2014/02/06

(株)日立ソリューションズ(本社:東京都品川区)は、日華化学(株)(本社:福井県福井市)の海外グループ会社の業績データを集約し、グローバルな収益状況を可視化する「グローバル収益管理システム」を構築したことを発表した。

本システムは、同社の「グローバル製造業向け経営情報可視化ソリューション」を適用したもので、国内外の拠点ごとや連結での製品や事業、顧客別の収益状況を集計して可視化する。2014年1月1日から稼動している。

これにより、日華化学は毎月、締め日から5営業日でグローバルな業績を把握することができるようになり、スピーディな経営の意思決定や戦略立案が可能となった。

日華化学は東南アジアや北米などにグループ会社を設置し、グローバルに事業を展開している。それぞれの海外グループ会社が独自の経営スタイルを確立し、事業を運営しているが、連結の海外売上高比率が過半数に達する中、グローバルな視点での経営判断や戦略立案の重要性が高まっている。しかしながら、海外拠点から送られる業績データには項目や精度にばらつきがあり、それらのデータを日華化学の経理部門が手作業でレポートを作成するため、タイムリーにグローバルな経営状況を把握することができない状況だった。

そこで日華化学は、国内外の拠点の業績データを集約し、グローバルな収益状況をタイムリーに把握できるシステムの構築を行うことにした。

同社は、日華化学の国内外のグループ会社のシステムを改修することなく、短期間かつ低コストでグローバルな連結業績情報を可視化する経営ダッシュボード(企業の経営者や管理者の意思決定や判断を行うのに必要となる情報を提供するため、さまざまな情報ソースから各種の情報を集約して経営指標を導き出し、統合された画面に数値やグラフの形で表示する情報システム)を構築した。また、日華化学は本システムの構築に際し、事業や製品のグローバル統一コードマスタを作成し、属性などの情報を整理した。

本システムは、国内外のグループ会社から収集したExcel形式やCSV形式の業績データを本社の基幹システムのデータと統合し、製品や事業、顧客ごとに集計する。そして、それらのデータをBI(Business Intelligence)システムで分析し、経営ダッシュボードやExcelファイルに出力する。

これにより、日華化学は、連結の財務諸表を月次の締め日から5営業日で作成することができるようになり、国内外のグループ会社を横断した連結の製品別などの収益状況も半月後には把握することが可能となった。

日華化学と同社は、今後、グループ会社の業務を見直しながら、データの精度の向上や収集サイクルの短縮を計画している。また、ERPと連携し、将来的には経営層だけでなく、現場での情報活用を推進し、グループを横断した質の高い製品やサービスの提供をめざしていくとしている。

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