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センコー/帝人、ICタグ商品一元管理システムを開発

2019/03/28

センコー(株)と帝人(株)は3月28日、ICタグを使った商品の入出荷システムを共同開発し、センコーの物流センターで本格的な運用を開始したと発表した。

センコーグループは物流業界で深刻化している人手不足や作業コストの上昇に対応するため、物流センター内の省人化・機械化を積極的に推進。2018年4月には「AI 化プロジェクト」と「ロボティクスプロジェクト」を立ち上げており、今回の新システム導入は「ロボティクスプロジェクト」の取り組みの一環。

同年8月から大阪府内の物流センターで試験運用を開始し、今年2月には大分メディカル物流センター(大分市)に導入した。

新システムは帝人の在庫管理システム「レコピック」の技術をベースに、実際に物流センターで運用できるよう改良を加えたもの。「レコピック」は特殊な2次元通信シートにより発せられる電波の距離を制御することにより、ICタグを貼付した管理対象物をピンポイントで読み取ることができるRFID システム。これまでに図書館や企業における文書管理、医療機関での機器管理等、幅広い用途に活用されている。

大分メディカル物流センターでは商品の在庫やロケーション管理のため、入出庫やセンター内での保管場所を変更するたびに作業員がフォークリフトから降りて、商品や保管ラックのバーコードを読み取っていた。新システムでは、パレット(荷物)や保管ラックにICタグ、フォークリフトに読み取り用アンテナシートを取り付けることで、リフト荷役作業時にフォークリフトから降りることなく、自動的に商品データを把握することができるため、作業効率の向上や誤出荷防止などの効果が期待されている。

なお、フォークリフトのような移動体に「レコピック」を搭載するのは初めての事例。 センコーは全国の物流センターへの導入も視野に入れ、帝人との連携を強化しながらシステムの運用実績を重ねていく構えだ。

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