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セブン&アイ・ホールディングス、燃料備蓄基地を建設

2013/05/22

(株)セブン&アイ・ホールディングスは、大規模災害対策の一環として、国内小売業で初めて、燃料備蓄基地を建設すると発表した。

この基地は、災害発生時の緊急物資搬送用として燃料400キロリットルを常時備蓄するもので、埼玉県北葛飾郡杉戸町にあるイトーヨーカ堂の物流センター敷地内にて5月末に着工する。年度内に完成の予定。

甚大な被害をもたらした東日本大震災では、製油所等の燃料拠点の被災、交通網の悪化等により、被災地のみならず首都圏でも深刻な“ガソリン不足”が発生した。

また、政府、経済界においても、災害に強い国づくりを目指す上で、“燃料の供給網確保”を最重要課題のひとつとして掲げている。

同社では、こうした動向を重視し、平時はもとより緊急時における社会的責任ならびにBCP(事業継続計画)の観点から、このたび本基地の建設を決定したという。

この基地により、首都直下地震等の大規模災害発生時において、被災地域をはじめとする避難所や同社各店舗へ緊急物資・商品をより迅速・確実に配送することが出来るようになる。

同社は、コンビニエンスストア、スーパーストア、百貨店等、多業態を擁する他に類を見ない小売グループとして、災害発生時における社会インフラとしての機能をより一層強化すべく、今後も大規模災害への対策に注力していくとしている。

<燃料備蓄基地の概要>
建設地:埼玉県北葛飾郡杉戸町大字本郷674-1
〔イトーヨーカ堂の物流センター(杉戸センター)敷地内〕
敷地面積:約650坪
施設:地下タンク、給油計量機、上屋(キャノピー)、事務所等
着工:2013年5月末
完成:2013年12月末
目的:
・平時においては、燃料の販売・配送事業を手掛ける三和エナジー(株)(神奈川県横浜市)が営業拠点として利用(燃料劣化防止にもつながる)
〔同社と三和エナジーが土地・本基地に関する契約・協定書を締結〕
・災害発生時は、備蓄燃料を避難所への緊急物資配送や、同社各店舗への商品配送のために利用
備蓄燃料:400キロリットル〔軽油 350キロリットル(緊急配送として利用)、ガソリン 50キロリットル(予備)〕
*燃料備蓄基地タンクの総容量:800キロキットル
〔参考:軽油 350キロリットル=災害発生時、首都圏(1都3県)のセブン-イレブン、イトーヨーカドー、ヨークマートの全店(約5,100店舗)約10日間分の緊急配送をカバーできる量〕
施設の耐震性:震度7の大地震を想定した耐震性の高い堅牢な構造
(停電・給油施設被災の場合でも、非常用発電機・手動ポンプを使用することで給油可能)
建設コスト:約4億円(同社負担)

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