㈱オンザリンクスは10月8日、広島AIアシュアランス協議会(Hiroshima AI Assurance Council)を設立し、活動方針を発表した。

同協議会は、Hiroshima AI Process Friends Groupの「Partners' Community」に正式参画し、2026年9月10日付で総務省のHiroshima AI Process公式ページに参加組織として掲載された。広島を拠点とする同社が代表組織を務め、㈱AIアシュアランスが発起・技術協力を担う民間・独立の協議会。

協議会が目指すのは、広島AIプロセスの理念を、企業がAIの判断を採用・実行するための具体的な条件と、第三者が後から確認できる証拠へ落とし込むこと。設立当初から、製造業・物流の実証成果を基に、共通プロトコル「HAAP」を世界で使われる標準へ育てることを目指す。行政との意見交換も踏まえて公開技術基盤と実証をつなぎ、すでに開始している英語での技術・実践知の発信を通じて、国内外の関係者による検討・利用につなげる。

●今回の発表のポイント
①協議会を設立し、Partners' Communityへ正式参画。総務省公式ページに参加組織として掲載。

②AI判断の採用前確認と採用後の追跡をつなぐ共通枠組み「Hiroshima AI Assurance Protocol(HAAP)」の整備を推進。

③広島AIプロセスの原則を業務上の義務・証拠・検証範囲へ対応づける公開成果を提示。最初の対象は医薬品2~8℃コールドチェーンの引き渡し判断。

●AIの提案と、企業が採用できる判断は同じではない
同社によると、AIがもっともらしい提案を出すことと、その提案を企業として採用・実行できることは同じではないという。

業務では、速さやコストだけでなく、法令・品質・安全・契約・責任等、満たすべき条件がある。例えば、医薬品配送では、早く安く届けられる提案でも、温度管理や引渡し条件を確認できなければ、そのまま業務判断には使えない。協議会は、「条件を満たしたことを確認できるAI判断だけを、採用・実行へ進める」仕組みを整備する。

◎協議会の実装アプローチ
広島AIプロセスが示す原則・行動規範を、企業の実務で確認できる「条件」「証拠」「検証手順」に変換し、既存のAIや業務システムへ接続する。採用後も、「どの条件を、どの証拠で確認し、誰の判断として実行したか」を後から確かめられる形で残す。

◎Hiroshima AI Assurance Protocol(HAAP)
協議会は、採用前の確認と採用後の記録をつなぐ共通の枠組みとして、HAAPの整備を進める。特定のAI製品や業務システムを置き換えるものではなく、既存の仕組みに対し「この判断は、必要な条件と証拠を満たしているか」を確認できる共通レイヤーを目指す。

①採用条件を定義
業務ごとの原則を、具体的な確認条件へ

②根拠・証拠を整理
データ、評価、プロセスの証拠を明確化

③第三者が確認可能に
監査・検証できる形式と手順へ

④実装・運用へ接続
条件を満たした判断だけを実行へ

●広島AIプロセスの理念を、現場で検証できる形へ
広島AIプロセスは、2023年のG7広島サミットを契機に立ち上げられ、全てのAI関係者向けの国際指針や、高度なAIシステムを開発する組織向けの国際行動規範などを形成してきた国際的なAIガバナンスの取り組み。協議会は、その理念を個別の業務に必要な確認事項と証拠へ具体化することを目指す。

◎Partners' Communityへの正式参画
Partners' Communityは、Hiroshima AI Processの精神を支持する民間企業・国際機関等が参加し、Friends Groupの活動を支える任意の枠組み。協議会は、2026年9月10日付で総務省のHiroshima AI Process公式ページに参加組織として掲載された。今後、製造業・物流の現場で得られるAIアシュアランスの実装知、検証手法、公開技術基盤を国内外の関係者と共有する。

※Partners' Communityへの参画は、協議会や個別の技術・取組に対するG7、日本政府、OECDによる認定・認証を意味するものではない。協議会および公開技術基盤は、民間の独立した取り組み。

●協議会概要
名称:広島AIアシュアランス協議会(Hiroshima AI Assurance Council)
代表組織:㈱オンザリンクス
発起・技術協力:㈱AIアシュアランス
初期参画組織:㈱クラウドシエン
参画:Hiroshima AI Process Friends Group「Partners' Community」
公式サイト:https://hiroshima-ai-assurance.com/