鴻池運輸㈱は7月22日、㈱シマントとの協業により、TMS(Transportation Management System)拠点(※1)構築と集中配車センター化を中核とするプロジェクトを本格始動すると発表した。今回の取り組みは、自車による幹線網を基盤に協力会社と連携しながら、シマントの伴走支援のもとで、データ基盤整備、配車最適化、営業・業務の協業を進め、複数の顧客と協働した物流圏の構築を目指す。
※1:輸送管理システムを活用して運用される物流拠点
物流業界では、ドライバー不足の深刻化や長距離輸送の持続可能性が大きな課題となっており、従来の個社単位の効率化だけでは対応が難しくなっている。同社はこうした課題に対応するため、配車システムへの投資とフィジカルネットワーク(※2)構築を一体で進める方針のもと、幹線輸送の再設計に取り組んできた。
今回のプロジェクトは、同社のロジスティクス戦略委員会において2025年8月~2026年1月の間、検討・報告が進められ、2026年1月時点でTMSのMVP(Minimum Viable Product※3)が完成し、2026年中に20拠点の展開を目指す段階にある。さらに2026年3月には、シマントとの協業内容として、集中配車センター化と物流圏構築に向けた具体施策を整理した。
※2:トラック等の輸送手段と倉庫のシェアリングによる稼働率向上と燃料消費量抑制によって、持続可能な社会を実現するための革新的な物流システムの概念
※3:顧客に価値を提供できる最小限の機能を持った実用的な製品
シマントとの協業では、各拠点の配送データを整理・統合し、TMSや集中配車センター構築に必要なデータ項目の洗い出しを進める。併せて、地域別の運行数や運行組み合わせの可能性を可視化し、復路便の組み合わせや片道運行の往復化等、データに基づく最適な配車ロジックの構築を進める。
また、シマントの伴走のもと、新規車両配置とあわせて幹線輸送案件を集中配車センターでコントロールし、これを複数顧客にまたがって提供することで輸送効率向上を図る。まずは、東阪間を起点に、既存顧客と新規顧客を組み合わせたネットワークを具体化し、中継地点の活用やシャーシ共有等も含めた柔軟な幹線輸送体制の構築を目指す。
さらに、シマントとの営業・業務協業を通じて、想定される改善効果を検証し、新規荷主に対する提案の具体化も進める。片荷輸送や曜日波動といった輸送課題の解消に加えて、異業種貨物の混載や往復マッチングによる積載率向上、安定輸送の実現を通じて、持続可能で生産性の高い物流モデルの創出につなげていく。
鴻池運輸は、シマントとの協業を通じて、集中配車センター化の先にある複数顧客を巻き込んだ物流経済圏の構築を進め、顧客へ持続性のある物流機能を提供していく。
●プロジェクトの概要
協業相手:㈱シマント(https://simount.com/)
協業の目的:TMS拠点構築、集中配車センター化、物流圏構築の推進
主な協業内容:配送データ整理・統合、集中配車センター構築支援、運行可視化、配車最適化等
TMS拠点構築の進捗:2026年1月時点でMVPが完成し、2026年中に20拠点展開を目指す
物流圏構築の進捗:まずは東阪間を起点にネットワークの具体化を目指す

