日揮ホールディングス㈱(日揮HD)は4月30日、㈱レボインターナショナルおよび(合)SAFFAIRE SKY ENERGYと共に、愛知県名古屋市ならびに中部国際空港㈱と持続可能な航空燃料SAF(Sustainable Aviation Fuel)等の原料となる使用済み食用油(廃食用油)の資源化促進を図るため、今回「持続可能な社会の構築に向けた廃食用油の資源化促進に係る連携及び協力に関する協定」を締結したと発表した。
4月29日には、回収した廃食用油がSAF等に活用されていることを一般市民に訴求し、有用な資源としての提供への協力の周知を行うキャンペーンイベントをアピタ千代田橋店で開催した。イベントでは、名古屋市の鬼頭環境局長が「名古屋市では、15年以上前にアピタ千代田橋店から始まった廃食用油の回収を、現在は市内71店舗で実施し、資源循環と温室効果ガス削減に取り組んでいます。今回、新たに廃食用油を航空燃料SAFとして活用し、中部国際空港で使用されるという循環が実現したことをきっかけとして、今後も市民の皆様に回収への協力を呼びかけています」と述べた。

さらに、名古屋市は、廃食用油で航空機が飛ぶ世界を実現するプロジェクト「Fry to Fly Project」にも参画することとし、家庭から回収した廃食用油をSAFへリサイクルする取り組みを進めていく。
●協定の主な内容
①廃食用油の回収に関すること。
②名古屋市内で回収した廃食用油を用いたSAF等の製造に関すること。
③同再資源化を広く情報発信する機会の提供に関すること。
④その他、同協定の目的を実現するために必要なこと。
●協定に基づく具体的な取り組み
名古屋市は2009年度に1店舗で、家庭で出た廃食用油回収を開始し、今年3月末時点では市内71か所の回収協力店舗において廃食用油回収を実施している。2025年度には約6万Lの廃食用油を回収し、回収した廃食用油は主にバイオディーゼル燃料として資源化していた。
今回の協定に基づき、名古屋市が回収した廃食用油の一部をレボインターナショナルが収集し、国内初のSAF大規模生産を行うSAFFAIRE SKY ENERGYのプラント(コスモ石油堺製油所内)へ運び、国産SAFの原料としての資源化を開始する。
今回の取り組みは、一般市民による身近な行動を通じて温室効果ガス削減に貢献できる機会となるもので、事業者・行政が連携し、一般市民への周知を行い、温室効果ガスの削減と資源循環の推進に取り組んでいく。

図:今回の連携協定に基づく取り組みスキームイメージ
●国内初のSAF大規模生産事業の概要
日揮HDとレボインターナショナルは、コスモ石油㈱と共同で、国内における廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて事業化検討を進め、2022年に新会社SAFFAIRE SKY ENERGYを設立し、国内で発生する廃食用油のみを原料とした年間約3万KLのSAFの供給を目指している。2024年12月にコスモ石油堺製油所(大阪府堺市)内においてSAF製造装置の建設が完了し、2025年4月からSAFの供給も開始している。供給するSAFは、国際的な持続可能性認証であるISCC CORSIA 認証を取得している。なお、同事業はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)より採択(※)を受けた助成事業。
※NEDOホームページ:https://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100312.html


●Fry to Fly Projectについて
家庭や店舗等で発生する使用済み食用油を原料とするSAFを用いて、航空機が飛ぶ世界を実現するプロジェクト。プロジェクトは日揮HDが発起人となって設立し、設立主旨に賛同する企業・自治体・団体が、家庭や飲食店など身近なところで発生する廃食用油の提供を通じて、日本国内における資源循環の促進に直接参加している。

特設ホームページ:https://www.jgc.com/jp/esg-hsse/initiative/fry-to-fly/

