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オリックス、韓国の大手総合物流会社「現代ロジスティクス」に投資

2014/07/17

オリックス(株)(本社:東京都港区)は、このたび、韓国の大手総合物流会社であるHYUNDAI LOGISTICS CO.,LTD.(本社:韓国ソウル市)に投資することを発表した。

同社は、現代ロジスティクスの株主の1社であるHYUNDAI MERCHANT MARINE COMPANY LIMITED(本社:韓国ソウル市)とともに設立する特別目的会社(SPC)を通じて、現代ロジスティクス株式の88.8%を約6,000億ウォン(約600億円)で取得する。

同社は、韓国の事業会社を戦略的パートナーとして選定した上で、当該SPCが発行する全株式の70%にあたる転換条項付き優先株を約2,400億ウォン(約240億円)で共同で引き受ける予定だ。また、30%にあたる普通株を現代商船に対して発行するとともに、金融機関からノンリコースローンを調達する。

現代ロジスティクスは、韓国大手財閥である現代グループの物流事業会社として1988年より事業を開始し、現在では韓国の3大総合物流会社として、宅配、3PL、国内外のフォワーディング(輸送)を主要事業として展開している。特に宅配事業では、国内各地に総合物流センターを設け、インターネット・通信販売市場で拡大する宅配需要を取り込み、現在では売上の約1/3を占める安定的な収益事業に成長している。また、現代グループ企業やその顧客基盤をもとに、近年海外事業も高い伸びを示しており、今後も成長が期待される。

現代グループは、韓国財閥に特徴的なグループ企業が循環的に相互に出資する循環出資構造を形成しており、資本の効率化に課題を有している。また、将来的な経済環境の変化に対応するため、昨年末に財務改善計画を公表し、流動性のさらなる確保を含め、グループの構造改革を図っており、今回の現代ロジスティクスの株式譲渡もその一環の取り組みと位置づけている。

同社では、2012年に韓国のエネルギー事業会社STX Energy(現:GS E&R Corp.)へ資本参加するなど、韓国において投資事業を積極的に行っている。これまでに培った投資事業の専門性と韓国における戦略的パートナーシップとの融合を図り、投資先の企業価値の向上を目指していくとしている。

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