(一社)日本物流団体連合会(物流連)は3月11日、全日通霞が関ビル(千代田区霞が関)で令和7年度 第2回環境・サステナビリティ委員会(委員長:日本貨物鉄道㈱ 取締役兼執行役員 経営統括本部長 高橋秀仁氏)を開催した。

同委員会は、物流の低炭素・脱炭素化や効率的な輸送システムの構築等、持続可能な物流の実現を目的として、諸課題の検討や情報提供を行っている。また、優良事業者・優良事例の表彰等を通じて持続可能な物流体系の普及促進に取り組んでいる。
第1部では、㈱赤ちゃん本舗 ロジスティクス専任取締役の吉田興輝氏および㈱啓和運輸 代表取締役社長の片桐淳一氏を講師に迎え、「小売り事業者と運輸事業者の協業による陸送から海上輸送へのチャレンジ」と題した講演会を開催した。

講演では、第26回物流環境大賞「低炭素物流推進賞」を受賞した両社の共同取り組みについて紹介された。大阪~九州間の幹線輸送をトラックからフェリーへ転換し、さらに九州域内に4拠点を新設することで配送網を再構築した取り組みは、陸送距離約66%削減、CO2排出量約68%削減という大きな成果を上げている。
また、ドライバー不足や店舗回収物流の手配といった課題に対して、荷主と物流事業者が緊密に連携し、現場知見と経営判断を結びつけながら取り組みを進めたプロセスが詳しく説明された。特に、物流体系の変更に向けた社内調整の難しさや、現場で直面した課題を乗り越えていった経緯等、取り組みにあたっての苦労や現場でのリアルな声が共有された点も印象的とした。今回の取り組みが成功した要因の1つは、多くの企業が他業務と兼任のロジスティクス担当を置く中、ロジスティクス“専任”の取締役を置いて社内の部門間や経営陣への「翻訳」役を担えた点にあるとして、「翻訳」役の大切さを訴えていた。
講演後は活発な質疑応答が行われ、参加者からはモーダルシフト手配の実務面や拠点再配置の効果や、荷主と物流事業者の関係性等に関する質問が寄せられ、盛況のうちに終了した。
第2部の委員会では、環境・サステナビリティ委員会の令和7年度活動報告として、
①第26回「物流環境大賞」
②「日本物流大賞」の創設
③グリーン物流パートナーシップ会議
④カーボンニュートラル情報交換会
⑤普及啓発活動
の5点の活動状況について事務局より報告した。

続いて「令和8年度活動計画(案)」について、
①第1回「日本物流大賞」表彰
②グリーン物流パートナーシップ会議
③カーボンニュートラル情報交換会
④表彰事例の普及・啓発活動
の4点を実施していく案が事務局より示され、原案通り承認された。

