(一社)日本物流団体連合会(物流連)は1月13日、物流分野におけるモーダルシフトの推進やフェリー輸送の現場理解を目的に、東京九州フェリー㈱が運航する「それいゆ」の見学会を実施し、会員企業・団体から21名が参加した。
当日は、横須賀港停泊中の「それいゆ」に乗船。船長や航海士が操船を行う「ブリッジ」で、岡本キャプテンより、航行に関わる各種設備や、甲板部・機関部の業務内容について丁寧に説明した。

特に、航海中の他船との接触を未然に防ぐため、目視に加え、レーダやAIS(船舶自動識別装置)を活用しながら、約20km先までの船舶動向を常に監視して運航している話は、非常に神経を使う業務であることが伝わり、参加者からは驚きの声が上がった。
「それいゆ」は、トラック154台、乗用車30台の車両積載が可能で、見学当日も満車予約等、高い輸送需要を実感する機会となった。運賃は車体の全長に応じて設定されており、トレーラ単体での積載による効率的な運用が可能。また、フェリー輸送中はドライバーが休息を取れるため、労働時間の制約を受けることなく、下船後のさらなる運行が可能となる点も、陸上輸送との違いとして注目された。
さらに、フェリーは陸上輸送よりも振動が少なく、精密機械等の輸送に適している。海上荒天の際はスタビライザを使用することで船の揺れを軽減し、安定性を高めることで貨物の損傷防止や船酔いの軽減に貢献。冷凍車用電源も多数装備されていること、旅客と貨物の両方を取り扱いながらも、売上の大半を貨物が占めていること等、フェリー輸送の実態について多角的な理解を深めた。
船内見学では、ドライバーサロンや露天風呂、バーベキューガーデン、スクリーンルーム、レストラン等、充実した設備を見学。どの施設も清潔感があり、旅の高揚感を高める工夫が随所に見られた。テラス付きのデラックスルームや、ペットと宿泊可能な「ステートウィズペット」等、多様な客室タイプも人気を集めており、予約は2か月前からがおすすめとしている。
見学後には質疑応答の時間が設けられ、参加者からは多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われた。フェリー輸送の可能性や今後の活用に関する議論も交わされ、会場は大いに盛り上がった。

