商工中金(堺支店)は6月30日、地域経済への影響力を有する中小企業組合や中小企業が取り組む、産業構造の変革への挑戦を、積極的にサポートしている一環として、三進金属工業㈱に対して災害対応型コミットメントライン(※)10億円を開設したと発表した。
同社は産業用ラック専門メーカーで、大阪府と福島県に自社工場を有し、棚板1枚から倉庫の中の物流機器までを全国に提供し、空間を最大限に有効活用するスペース・コントロールの実現に貢献している。
今回、同社は日本各地で相次ぐ自然災害発生時のBCP対策のため、大規模自然災害の発生等が金融機関の貸付不能事由になりうる一般的なコミットメントラインではなく、地震等の大規模自然災害発生時にも安定した資金調達が可能な「災害対応型コミットメントライン」(※)の導入を計画した。これにより、大規模自然災害発生時においても販売先の要望に迅速かつ柔軟な対応ができるよう、円滑な資金調達手段を確保することで事業の継続性を高め、ステークホルダーからの信頼を高めていくとしている。
●災害対応型コミットメントライン契約の概要
コミット総額:10億円
契約締結日:2025年6月27日
コミット期間:2026年6月27日~2030年6月21日(更新OP4回)
特徴:大阪府下及び福島県石川郡下における震度6弱以上の地震発生時や風速35m/s以上の風災害発生時にも、コミット総額の範囲内であらかじめ定められた条件に基づく迅速な資金調達が可能。
●契約企業概要
社名:三進金属工業㈱
所在地:大阪府泉北郡忠岡町新浜2-5-20
代表者:新井宏昌
資本金:3,829万円
従業員数:655名(2025年6月時点)
業種:産業用スチールラックの設計製造
設立:1967年4月
※コミットメントラインとは、企業と金融機関があらかじめ設定した期間・融資枠の範囲内で、企業が随時借入を可能とする契約。一般的なコミットメントラインでは、震災等の大規模災害時には金融機関の貸付不能事由とされているため、企業にとって大規模災害発生直後の資金確保に困難が生じる可能性がある。一方、災害対応型コミットメントラインは、一定規模以上の震災等について金融機関の貸付不能事由から除外した契約となっているため、震災等の異常事態発生時も含めて、融資枠の範囲内であれば、あらかじめ定められた条件に基づき迅速な資金調達が可能となる。

