鴻池運輸㈱は5月21日、同社グループで関西国際空港および羽田空港においてグランドハンドリング業務を行っている㈱Kグランドサービス(KGS※1)が、2024年2月よりCO2排出量削減への取り組みの一環で、関西国際空港内の作業車両トーイングトラクター(※2)1台にバイオディーゼル燃料を使用し、運用を開始していることを明らかにした。関西国際空港の車両におけるバイオディーゼル燃料の使用は今回が初の取り組みとしている。

B30燃料を使用するKGSのトーイングトラクター

※1:鴻池運輸 Web サイト「KGS 紹介」
https://www.konoike.net/company/group/japan/kground-service/
※2:空港内で航空貨物や旅客の荷物の運送用コンテナをけん引する専用車両

今回給油を開始するバイオディーゼル「B30燃料」は、廃食油を基原料に製造した脂肪酸メチルエステル (FAME) を軽油に30%混和したもの。主に空港、港湾、工場等の私有地内で稼働するナンバープレートの付いてない車両の燃料として使用することが可能。トーイングトラクター1台あたり約2,808kg/年のCO2排出量削減効果があると試算されている。

今回の実施にあたっては、植田油脂㈱が関西近郊より回収した廃食油より精製したFAMEに、富士興産㈱が軽油を混和して製造・供給する「B30燃料」を使用。今後KGSでは、2024年度内に「B30燃料」を使用するトーイングトラクターを段階的に5台まで増やす予定としている。

鴻池運輸は、「2030年ビジョン」(※3)の非財務目標の1つとしてCO2削減目標(2019年3月期比35%減)を掲げており、「中期経営計画」(2023年3月期~2025年3月期※4)においても、重点事項の1つにサステナビリティの追求を定め、3年間のCO2削減目標(同20%減)も設定している。今回のバイオディーゼル燃料導入のほか、鉄道輸送へのモーダルシフト推進や、幹線輸送の省人化・効率化を推進するNEXT Logistics Japanの取り組みへの参入(※5)等様々な施策を通じて削減目標を達成し、脱炭素社会・持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。

※3:「2030 年ビジョン紹介」
https://www.konoike.net/vision/
※4:「新中期経営計画説明資料」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9025/ir_material_for_fiscal_ym2/118440/00.pdf
※5:関連報道発表 2024年3月29日
https://www.konoike.net/news/detail/20240328194522.html