SGホールディングスグループの佐川急便㈱は10月27日、持続可能な物流インフラの維持と品質の向上を目的に、宅配便等の届出運賃を2024年4月1日より改定すると発表した。なお、今後も経済状況や市場の変化を考慮し、適時運賃等の見直しを予定している。

同社は2023年4月の価格改定において、物流2024年問題に対応するため、パートナー企業との取引単価の見直しや、燃料補助金の支給、従業員の処遇改善等を実施してきた。

一方、現在においても、以下の通り、継続的な課題および大きな環境変化が生じている。同社を含む物流事業者はこれまで以上に厳しさが増しており、長期的かつ継続的な対応が求められている。

・エネルギーや施設・車両等の価格高騰および労働コストの上昇
・2030年の輸送力不足(※)を見据えた従業員とパートナー企業の労働環境改善
・顧客ニーズに対応したサービス品質の維持・向上
・省人化や業務効率化に向けた施設およびDXへの設備投資

※内閣官房「物流革新緊急パッケージ」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/buturyu_kakushin/dai3/siryou.pdf
何も対策を講じなければ2024年度には14%、2030年度には34%の輸送力不足の可能性があると試算されている。

改定内容(概要)
・対象:飛脚宅配便(飛脚クール便含む)、飛脚特定信書便、飛脚国際宅配便      
・改定日:2024年4月1日(月)
・運賃改定率:
 ①飛脚宅配便:平均7%程度
 ②飛脚特定信書便:平均5%程度
 ③飛脚クール便付加料金(対象は140サイズ(30㎏)のみ):220円の値上げ
 ④国際宅配便:平均6%程度

①飛脚宅配便

②飛脚特定信書便

③飛脚クール便付加料金 (改定は、140サイズ(30㎏)のみ)

④飛脚国際宅配便