㈱MonotaRO(モノタロウ)は10月2日、ディーゼル車の排気ガス浄化の「尿素SCR(※1)システム」に使われる尿素水「AdBlue(アドブルー)」(400L～2,000L)を配送し、タンクに直接給液するサービスを開始した。
※1：SCR：Selective Catalytic Reduction（選択式還元触媒）の略
尿素SCRシステムは、アンモニア(NH3)が窒素酸化物(NOx)と化学反応することで、窒素(N2)と水(H2O)に還元されることを応用したもの。ディーゼル車の排気ガス対策として、トラック等には尿素水専用のタンクが組み込まれており、排気ガスに含まれるNOxを窒素と水に分解することで、大気汚染を防ぐ仕組みとして広く普及している。
同システムは、タンクに補給した尿素水を排気ガスの通り道に噴霧することで、排気ガスに含まれるNOxを無害化する。尿素水は「NOx・PM規制」をクリアする還元添加剤。同システムには尿素水がタンクに十分に補充されている必要があるとしている。
従来の5～20L入りバックインボックスは、手軽に使えるメリットがある反面、大型トラックなどを複数台所有されている事業者の方には、不便な点もあったとしている。
●バックインボックス利用時
・都度開封の手間がかかる。
・1L当たりの単価がやや割高になる。
・使い切れずに残ってしまうことがある。
・使い終わったパックや箱を廃棄する手間がかかる。
・特に複数台数を所有・常用している場合には、それらの手間や労力、時間のコストが大きくなる。
●タンク給液サービス利用時
今回のサービスは、上記の不便を解消する。
・直接大型タンクに給液されるので、開封・廃棄の手間がない。
・1L当たりの単価が割安になる。
・タンクからはポンプでトラックの尿素水タンクに給液出来るので、必要量を使える。
・空になったパック、箱などのゴミも出ない。
・従業員の方の負担が減り、開封・廃棄にかかっていた時間がなくなる。
近年、世界的に尿素水の供給不足が続いていたが、㈱Schatzと協働し、安定供給が可能となった。今回対応するAdBlueは、ドイツ自動車工業会(VDA)に認証された高品質な尿素水だけが名乗ることの可能な登録商標で、厳しい世界基準をクリアした尿素SCRシステム専用の高品質尿素水。性質は無害、無臭、無色透明、尿素32.5％の水溶液であり、安全性の高い物質としている。
●新サービス概要
・対象：複数台のトラックを所有・常用されている顧客向け
・サービス概要：ECサイト モノタロウ（https://www.monotaro.com/）で注文すると、製造工場から、大型タンクローリーで顧客が設置している尿素水専用大型タンクへ、直接AdBlueを給液するサービス。
例えば、トラック1台10L程度の補充の場合、パックインボックス20Lで対応できるのは2台。特にトラックを複数台保有、常用している企業では、開封や廃棄にかかる手間もコストも負担になる。
また、このサービスを利用することにより、手間だけでなく廃棄物自体が発生しなくなるため、環境配慮の取り組みにも繋がるメリットがあるとしている。
商品名：アドブルー（AdBlue）尿素水タンク給液サービス
販売価格：3万9,600円(400L)～19万8,000円(2,000L)（税込）、3万6,000円(400L)～18万円(2,000L)（税抜）
納期：約1週間(時期やタンク設置場所等によって一部前後する可能性あり)
商品ページURL：https://www.monotaro.com/g/06230180/
注文コード：45829509(400L)から45829825(2,000L)まで33品番
また、AdBlue専用タンクを持たない顧客には、初回注文時に限りタンクおよび付随するポンプ等をセットで無償貸与することが可能。ポンプを使用することで、トラックの尿素水タンクへの補充が簡単に行うことができるとしている。
●注文方法
注文ページにて、AdBlueタンク設置場所の住所、担当者名、給液希望日等を入力すると、折り返し日時確認の連絡が入る。
