㈱ライナフは7月11日、同社が提供する「スマート置き配」が国土交通省の「不動産IDを活用したモデル事業」に採択されたことを受け、同モデル事業を加速させるため、ライナフのパートナーとして「スマート置き配」を活用するEC運営会社、運送会社を募集すると発表した。

国土交通省「不動産IDを活用したモデル事業」パートナー募集

オートロック付きマンション内でも置き配が可能になり、再配達削減による配送の効率化に寄与し、配送会社にとっても、荷物の受け取り手にとってもストレスのない社会の実現を目指す。

●国土交通省「不動産IDを活用したモデル事業」の取り組み内容
表記ゆれのある「住所」に「不動産ID」を用いることで、地番に複数の建物があっても不動産を特定することができる。同モデル事業においては、不動産IDを情報連携のキーとして、物流アプリとライナフのスマートロックを連携させ、オートロックエントランスを解錠し、部屋前へ荷物を届ける。不動産IDで物流アプリが持つ配送先の建物データと、ライナフのスマートロック設置先の不動産データを正しくマッチングさせることで、正確なシステム連動を実現する。

●EC運営会社・運送会社募集について
ライナフとパートナー契約を結ぶと、これまで「置き配」ができなかったオートロック付きマンションで、部屋前への置き配ができるようになるとしている。

「スマート置き配」は、オートロック付きマンションに、エントランス用のスマートロック「NinjaEntrance(ニンジャエントランス)」を設置し、配送員がエントランス解錠権限を持つ専用物流アプリを利用することで、エントランスを解錠する仕組み。

●「スマート置き配」パートナーになるメリット
今回の取り組みにおいては、オートロックエントランスを解錠できる物流アプリを1年間無償提供する。

①EC運営会社のメリット
ネットショップ利用者の動向は「品揃え」「安さ」「配送スピード/受け取りやすさ」がポイントとなっている。受け取りやすさの観点で、不在時や重い荷物の部屋前受け取りができ、宅配ボックス満杯問題の解決策にもなり得るため、ECサイト利用の満足度アップにつながる。さらに、新たなEC利用属性にもアプローチが見込める。物流アプリでは、指定された配送員のみしかエントランス解錠権限が付与されず、かつ各配送員の解錠履歴が取得できるため、マンションのセキュリティを損なうことなく利用可能としている。

②運送会社のメリット
オートロック付きマンションにおいて、入居者が在宅でないと置き配できなかったり、宅配ボックスが設置されている場合でも満杯で配送できなかったりして「再配達」が発生していたが、「スマート置き配」によって再配達の必要がなくなるほか、EC利用者が在宅していても、呼び出す必要がないため配送効率化につながるとしている。