㈱豊田自動織機と国立名古屋工業大学は5月31日、2022年4月に「豊田自動織機スマートインダストリー研究所」を名古屋工業大学内に開設し、工場や倉庫のスマート化のための要素技術に関する共同研究を開始したと発表した。

深刻化する労働力不足や多様化する顧客ニーズに対応するため、工場や倉庫はよりコンパクト、フレキシブル、高効率な姿へと進化が求められているほか、脱炭素の対応も重要課題となっている。

今回設立した研究所では、豊田自動織機の工場マネジメント力やものづくりの知見と名古屋工業大学のデータ分析技術や通信技術を持ち寄り、工場・倉庫のスマート化に必要な要素技術の先行開発を行う。

具体的には、①つながる、②レイアウトフリー、③カーボンニュートラルの3つをテーマに建物内の隅々までデータを送受信できる通信技術や、設備の設置場所を制約しない給電技術、工場・倉庫の消費電力を最小化・最適化するエネルギーマネジメント技術等の開発に取り組み、豊田自動織機大府工場で実証実験に取り組む、としている。

●研究内容
(1)つながる工場・倉庫の実現に向けた要素技術
(2)レイアウトフリーの工場・倉庫の実現に向けた要素技術
(3)カーボンニュートラルを実現する工場・倉庫全体のマネジメント構築に向けた要素技術

●豊田自動織機スマートインダストリー研究所の概要
所長:江龍修(名古屋工業大学理事・副学長)
副所長:森昌吾(豊田自動織機主査、名古屋工業大学特任教授)
研究期間:2022年4月1日~2025年3月31日

豊田自動織機スマートインダストリー研究所のめざす姿