ヤマトホールディングス(株)は4月11日、「KURONEKO Innovation Fund」(運営者:グローバル・ブレイン(株))を通じて、高性能な小型風況観測センサ「ドップラー・ライダー」を開発するメトロウェザー(株)に出資を実行した。

メトロウェザーは長年の研究で培ったリモートセンシング技術と信号処理技術を基にドップラー・ライダーの開発を行っている京都大学発のスタートアップ企業。ドップラー・ライダーは空気中の微粒子等に赤外線レーザを3次元スキャンしながら照射することで、対象物からの散乱光を検出し、ドップラー効果(※)を用いて、風向きや風速をリアルタイムに計測することができるデバイス。空間的・時間的に高解像度な風況データを観測できるドップラー・ライダーは今後普及が見込まれるドローン管制に風況データの提供を実現する技術として期待されているほか、メトロウェザーは国内の多くの企業と実証実験の実績を誇り、2021年からは米国のNASAとの共同実証実験プロジェクトも開始している。
※波の発生源が移動あるいは観測者が移動することで観測される周波数が変化する現象

今回、メトロウェザーの世界的に高い技術や競合優位性、強力な市場ポジショニングを評価し、出資を決定した。「KURONEKO Innovation Fund」のポートフォリオにメトロウェザーを組み入れることで、気象観測や風況データ活用の知見を深め、ドローンを活用した「新たな輸送モード」の構築等、新たな価値提供に役立てることを想定している。

●メトロウェザーについて
設立:2015年5月13日
本社所在地:〒611-0033京都府宇治市大久保町西ノ端1-25宇治ベンチャー企業育成工場6号
代表者:古本淳一
事業内容:・リモートセンシング技術を応用した大気計測装置の開発・製作・販売
     ・気象情報とIoTを組み合わせたマーケティングおよびソリューションの提供
     ・気象観測および予測データ、防災オペレーション支援情報の提供
WEBサイト:https://www.metroweather.jp